経営×総務
なぜ、「戦略総務」か?
【第12回】 2017年7月27日
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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

働き方改革の本質「生産性向上」を総務主導で実現するには

いま、なぜ働き方改革なのか?

 新聞でこの言葉を見ない日はない「働き方改革」。なぜ、これほどまでに取り上げられるのか。

大手広告代理店の悲しい出来事に端を発して、安倍内閣が本腰を入れている。働き方改革関連法案は、労働時間ではなく仕事の成果に給料を支払う「脱時間給制度」を盛り込んだ労働基準法改正案とともに、この秋の臨時国会で成立する見込みである。

 しかし、振り返ってみると、日本のサービス業やホワイトカラーの労働生産性が低いと言われたのは、とうの昔である。また、大手居酒屋チェーンでも2008年に同様の悲しい出来事はあった。なぜ、その当時同じような議論がされ、政治が動かなかったのか。

 国際労働機関のガイ・ライダー事務局長の発言。「KAROSHI、“過労死”は悪い意味で世界中に知られている」。2002年当時、既に「KAROSHI」という単語が、オックスフォード英語辞典に登録された。2014年には、IMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事が、日本に対して、女性の労働市場への参加を促進するよう求めていく方針を明らかにした。

 世界でも日本は働き過ぎであり、女性の活躍が遅れている国だと見られている。

「オリンピックまでに日本を変える」?

 「2030」。2020年までに女性管理職を30%にしないといけない女性活躍推進法の制定。
「0724」。2020年、東京オリンピックの開幕日、7月24日のテレワークデーの制定。
「2020」。なぜ、2020年なのか不可思議な、安倍首相の憲法改正発言。

 働き方改革に安倍内閣が本腰を入れる契機が、この2020年に開催される東京オリンピックなのだ。

 2020年のオリンピックまでに日本を大きく変えたい、という安倍首相の思いが見えてくる。全世界が注目するオリンピック。全世界から多くの人が東京に押し寄せる東京オリンピック。この時までに、「KAROSHI」と通勤地獄、女性が活躍できていないイメージを払しょくしたいとの思惑があるのだろう。

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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

【経歴】早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長などを経験後、ウィズワークス株式会社入社。現在、日本で唯一の管理部門向け専門誌『月刊総務』の取締役、事業部長兼編集長。一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの理事や、総務育成大学校の主席講師、All Aboutの「総務人事、社内コミュニケーション・ガイド」も務める。著書に『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター刊)『経営を強くする戦略総務』(同)など。


なぜ、「戦略総務」か?

総務を単なる「社内の縁の下の力持ち」ではなく、コア業務の担い手、つまり"戦略総務"にすることが、会社を変革するための重要な戦略となる――。なぜ今、戦略総務なのか。その必要性について考える。

「なぜ、「戦略総務」か?」

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