周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、 就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。
今回は、2010年3月にインターネット上で公開され、某巨大掲示板などを中心に、局所的に話題となったアニメーション『ゆとりちゃん』の制作チームに、「ゆとり世代の生態」についてお話を聞くことにした。アニメのなかに登場する主人公の『ゆとりちゃん』は、まさにゆとり世代をデフォルメしたような存在だが、不思議と愛されるキャラクターでもあるという。多くの職場で上司・先輩をイラッとさせているというゆとり世代を描いたにもかかわらず、なぜ『ゆとりちゃん』は愛されたのだろうか。『ゆとりちゃん』制作チームの皆さんにゆとり世代を愛したくなるような彼らの“隠れた魅力”を伺っていくと、アニメ業界におけるゆとり世代の“意外な特徴”も発覚した。
<今回ご登場いただいた方>
『ゆとりちゃん』制作チームの皆さま
バンダイビジュアル株式会社 湯川 淳さん
1971年生まれ(40歳)/氷河期世代
NECビッグローブ株式会社 栗田 滋弘さん
1978年生まれ(33歳)/氷河期世代
株式会社アクタス 丸山 俊平さん
1975年生まれ(36歳)/氷河期世代
ゆとりちゃん公式サイト http://yutori-chan.jp/
(DVDも好評発売中!)
ゆとり世代をアニメ化すると
「イラッとするけどかわいい」と人気に?
――まさに当連載も「ゆとりちゃん」の生態を取り上げておりますが、どういったきっかけでこのアニメーションを制作することになったのですか。
湯川 私と、同じくこの企画にクレジットされている福永さんという方の2人で、「最近は人材不足を感じるよね。ゆとり世代が社会人になってきたら人材不足は加速するのだろうか?」などと雑談をしていたのがきっかけです。そこから、ゆとり世代をテーマにしたアニメーションを制作したら面白いのではないか、という話になりました。そして、ゆとり世代を出すなら「詰め込み世代」、「団塊世代」もキャラクター化した話にすれば面白いのではないか、ということになりました。