リーズナブルに飲みながら、女の子とも話せて、なおかつショーも楽しめる…1980年代後半から90年代にかけて多くの人気店が生まれた「ショークラブ」。近年は数こそ減ったものの、改めてその形態が見直されている。キャバクラよりも断然、高コスパというショークラブを取材した。(中村未来[清談社])

ショーも、カラオケも、
もちろんお酒も楽しめる

キャバクラよりも高コスパ!新勢力「ショークラブ」の魅力さっきまでおしゃべりを楽しんでいた女の子たちが、ショータイムには圧巻のダンスや歌を披露する。ショークラブは、キャバクラよりも断然、高コスパで楽しめる形態のお店だ。

 東京都の千代田線赤坂駅から歩いて5分。赤坂館ビルの3階にある店、『APPLAUSE(アプローズ)』。この界隈で唯一の、歌とダンスを楽しめるショークラブだ。

 今年で14周年を迎えるこの店は、2003年のオープン当初から、毎日欠かさずショータイムを開催している。キャストの女性陣は皆、プロのシンガーとダンサー。お酒を飲みながらキャストたちとの会話を楽しんだあとは、間近で彼女たちのパフォーマンスを見ることができるというわけだ。

 迎えてくれたのはこの店のオーナーでありママでもあるKIEさん。26歳のときに先代から引き継ぎ、店を任されるようになってから3年が経つ。もちろん彼女自身も、ダンス歴20年のプロダンサーだ。可愛らしい顔立ちだが、不釣り合いなほどに声が枯れている。聞けば取材した週は、KIEさんのバースデーイベントの真っ最中で、毎日二日酔いだと笑う。

「うちは赤坂の中では、かなりリーズナブルですよ。もちろん明瞭会計(笑)。お客さんも若手のサラリーマンの方から、定年退職されたおじ様まで、幅広い年齢層の方に来ていただいてます。高級クラブのような緊張感はなく、アットホームです」

 一番のウリはもちろん、毎日開催されるショータイムだ。ショーの振り付け・構成を担当するのは、KIEさんと共に店のオーナーを務めるCHISATOさんだ。

「テーマは毎月変わります。『愛』とか『夢』をテーマにすることもあれば、洋楽ヒットチャートを中心にしたショーも。お客さんからの『こんなショーが見たい』っていう意見を参考にすることもありますね。ま、それは常連さんの特権ですかね」

 ショーは1日1公演、20分~30分程度。1000円のショーチャージで見ることができる。ショーが始まるまでは通常のクラブ営業で、カラオケを目当てに来る客も多いという。

「ショーのために、音響設備もいいものを入れてるんですよ。普通のスナックよりも断然、気持ちよく歌っていただけます」(KIEさん)

 というわけで、ショータイムが始まるまで、店内で飲ませてもらうことにした。