歩数と時間でみる病気の予防ライン

 そもそも運動強度とはエネルギー消費量の少ないほうから「低強度」「中強度」「高強度」の三つに分類されます。「低強度」は軽い家事やゆっくりとした散歩、「中強度」は速歩きのウォーキング、やや重い家事や山歩きなど、「高強度」はジョギングやテニス、水泳などに相当する運動です。

 青栁さんの研究では、適度な歩数で、そのなかに速歩き(中強度)の時間が含まれていれば、多くの病気を予防できることが明らかになりました。

 図は、研究データから導き出された「1年の1日平均の身体活動からわかる予防基準」をグラフ化したものです。歩数と、そのうち速歩きをした時間と、病気の予防ラインとを示しています。

 認知症は、歩数が5千歩以上、そのうち速歩き(中強度)の時間が7.5分以上だと、発症者がいなかったという結果を表しています。この7.5分は、継続しても、断続的におこなって合計時間で換算してもよいのだそうです。

 同様に、骨粗鬆症やがんは7千歩で15分以上、高血圧や糖尿病は8千歩以上が予防ラインになります。ここでひとつ疑問が湧きます。やっぱり、たくさん歩きさえすれば万病に効果があるのでは、と。青栁さんは話します。