さて、今年の基準地価の上昇傾向を把握するための最後の問題を出そう。またまた意外な答えが待っているので、楽しみに解いてほしい。

【第5問】

 今年の商業地の基準地価の上昇率を都道府県別で見た場合、上昇率1位は京都、2位は大阪、3位は東京と順当な自治体が並びます。では、上昇率4.2%と4位で、なぜかこれまでのクイズでは一度も触れられなかった、近年地価上昇が著しい都道府県と言えばどこでしょう?

【解答】

 京都は上昇率5.7%で1位。大阪は5.0%、東京は4.9%というのが地価上昇トップ3の顔触れだ。では、上昇率4.2%の4位はどこか。都道府県単位となると札幌やニセコが人気の北海道も、面積が広いことで平均化されてしまい、▲0.5%の地価下落という結果になってしまう。観光人気が根強い宮城県は4.0%と健闘しているが、これは全体の5位。福岡県は2.3%と全体で7位。広島県は0.7%、石川県は0.4%と、これまで記事で触れた場所はどれも正解ではない。

 しかし、忘れてはいないだろうか。外国人に人気の観光地で、まだ一度も本文に登場していない場所があることを。そう、正解は「沖縄県」である。沖縄は台湾からも中国本土からも近く、しかも海はきれいでお酒は安くておいしい。人がどんどん集まって来るから、商業地の地価も上昇しているのである。

アジア人が殺到する
日本で最もクールな場所

 さて、この5問のクイズを解いたあなたには、全国の基準地価の上昇に関する「共通のキーワード」がすでに見えているはずだ。そう。今日本で土地価格の上昇率が著しいのは、アジアを中心に外国人の訪問が増加している場所が中心なのだ。

 2020年の東京五輪に向けた地価高騰が今起きている場所こそが、「グローバルな視点で見て一番クールジャパンな場所だ」というのが、今年の基準地価の上昇率が示す事実なのである。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)