北朝鮮の武力挑発が止まらない。トランプ米大統領が8月に「見たこともない炎と怒り(fire and fury)を受ける」という核攻撃を連想させる極めて強い表現を使ったにもかかわらず、核実験や弾道ミサイルの発射など、威嚇を続ける中で、日本の専門家の間には、米国は軍事オプションをとりようがない、という意見が多い。
確かに、韓国などに大変な被害が予想される軍事攻撃を米国が選択することは極めて困難だ、というのは、1990年代以降の米国の政権や軍の常識ではある。だがトランプ政権にも当てはまるのか。
ホワイトハウスをかつて取材し、いまでも政権に近い関係者に取材するなかで、いまのトランプ大統領の下だからこそ、軍事オプションの可能性は残っていると感じる。米国の軍事攻撃はない、と最初から決めてかかっている日本の専門家たちの議論と、それを信じて日本にミサイルが飛んでくるリスクを考えないでいる日本国内の空気を危ういと感じる。
トランプ政権で
軍事介入の可能性は高まっている
「軍事オプションがないと、コメントしている者たちに言いたい。軍事オプションはある(for those who have said and have been commenting about the lack of a military option, there is a military option.)」