2010年9月に銀座三越がリニューアルオープンしてから1年が経ちました。

 そして、2011年10月、有楽町マリオンにふたつの店が相次いでオープンします。

 10月15日にオープンしたのが「阪急MEN’S TOKYO(メンズトーキョー)」、10月28日には「有楽町ルミネ」がオープンします。

 ルミネは有楽町西武の跡を、阪急はもともとあった自店を大幅リニューアルしてのオープンです。いま、この時期にオープンする両店は一体どんな店になるのでしょうか。また有楽町・銀座という街にどのような影響を与えるのでしょうか。

銀座・有楽町という巨大な商業集積地
顧客の「若年層化」が進むも“商圏パワー”は健在

 2010年9月、増床オープンして話題となった銀座三越。1年が経ち、その結果はどうだったのか。私の手元資料によると、8月末までの売上高が550億円程度、9月前半の売上を加えると年間で560~570億の売上で着地したようです。改装前は500億ほどの売上でしたから、今年の震災の影響を考えれば比較的順調に1年を終えたと言っていいのではないでしょうか。

 やはり銀座という街は「懐が深い街」であると言えます。

 では、「懐の深さ」とは何を指すのか。それは、同立地が持つ“商圏パワー”のことです。

銀座・有楽町は日本一の百貨店激戦区に!<br />阪急とルミネは百貨店商売を変える店となるか(出典;経済産業省 平成19年度商業統計表をもとに作成)
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 上表の通り、銀座は東京都の主要商業地域の中でも小売販売額で2番目の規模を誇ります。

 室町地域と日本橋地域はひとつの日本橋商圏と言えますのでこの2つを足しますと、1番が新宿東口、2番が室町・日本橋エリア、3番目が銀座という順番です。やはり銀座は日本の商業の中心地域であるわけです。

 では、今の銀座・有楽町はどのような商業集積地になっているのでしょうか。銀座のファストファッションの出店などの詳細は、「丸の内ではたらく情熱コンサルタントのブログ」をご覧ください。今回の記事では有楽町、銀座に集まる顧客ターゲットについて整理してみます。

■有楽町

マルイが20代後半~30代後半女性を集めて成功。
プランタンは10代後半~20代前半女性をターゲットにしたファッションビルへ。

■銀座

4丁目から8丁目は、ファストファッションブランドの出店により10~20代女性の集積。

松屋は総合型。メインは20~30代女性だが60代以上のミセスも多い。紳士服には昔から力を入れてきた百貨店の1つ。

松坂屋はフォーエバー21の導入、関西地区で評価の高い「うふふガールズ」の投入などティーンズからヤングに圧倒的な人気のブランドを導入。ファッョンビル的なリニューアルを強化し20代女性へシフトしつつあるが、2013年に営業を休止して、2017年に銀座地区最大級の4万平方メートルの売場面積を持つ百貨店として生まれ変わる。

 その他、近隣エリアでは日本橋地区では三井不動産が大規模再開発を発表しています。
(参照;「ブランディングナビ」 日本橋の変遷)