1962年の病院向け寝具リースの事業化以来、リネンサプライ業界をリードしてきたワタキューセイモア。病院などに清潔なシーツなどのリネン類を供給するほか、機器の販売や院内業務の支援など、医療・福祉のプロフェッショナルな業務を陰ながら支えている。
ワタキューセイモア村田清和 代表取締役社長
ワタキューセイモアの原点は、1872（明治5）年に京都南郊の井手町で、創業者の村田久七が始めた製綿業だ。その後、布団販売を全国に拡大。1962（昭和37）年には、病院に寝具一式をリースして使用後に回収、自社工場での洗濯まで一括して請け負う画期的なビジネスモデル（リネンサプライ）を確立させた。
以来、リネンサプライを主軸とした「メディカル事業」を全国展開。商社として医療機関や福祉施設向けに専門機器を販売するほか、院内売店の運営、さらには手術室の清掃や医療機器の消毒・滅菌といった院内業務まで、きめ細かいサービスを提供。近年では、入院中の患者に衣類や日用品をまとめてレンタルする「入院セット」のサービスも拡大中だ。また、リネンサプライを宿泊施設にも横展開。この「ホテル事業」も第二の柱として成長している。
決して目立つ存在ではないが、現場のニーズを的確に捉えた多様なサービスを提供する同社は、社会の健康と快適を支える「縁の下の力持ち」といえる。
