ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
エディターズ・チョイス
2011年10月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
朝倉智也 [モーニングスター株式会社 代表取締役COO],中野晴啓 [セゾン投信株式会社 代表取締役社長],竹川美奈子 [ファイナンシャル・ジャーナリスト],加藤隆

投資のプロ4人が語る、簡単で有効な投資法とは?

1
nextpage

ベストセラー『投資信託にだまされるな!』著者のファイナンシャル・ジャーナリスト竹川美奈子氏をゲストに、セゾン投信代表取締役社長 中野晴啓氏、バンガード・インベストメンツ・ジャパン代表取締役 加藤隆氏の3名で、『簡単で有効な投資法とは?』をテーマに、10月9日にパネルディスカッションが行われました。
モデレーター(進行役)はモーニングスター代表取締役COO 朝倉智也氏が務め、4名の投資のプロが顔合わせし、今の時代の有効な投資法について、語っていただきました。(取材・文 鈴木雅光)

デフレの今、本当に投資は必要なのか?

10月9日 有楽町朝日ホールにて

朝倉 今、デフレで厳しい状況にあります。むしろ投資はしない方が良かったのではないか。貯蓄だけで良かったのではないかという意見もありますが、このデフレのなかで、それでも投資をする必要はあるのでしょうか。

加藤 貯蓄から投資へというスローガンが言われて10年くらいになりますが、最近はあまり聞かなくなりました。
  ただ、この貯蓄から投資への「貯蓄」は、いささか誤解を招きがちな言葉です。なぜなら投資も貯蓄だからです。貯蓄には預金もあれば投資もある。つまり貯蓄と投資は本来、相反する言葉ではないのです。両方やればいいし、それが正しい貯蓄の方法だと思います。
   また、預金は安全かというと、それは相対的なものです。景気が好調の時に預金で運用しても、株式に比べて殖え方は小さくなりますし、将来、高いインフレが到来した時、現預金にばかりで資産を固めていると、物価の上昇に対して資産価値が目減りしてしまうリスクがあります。

朝倉 中野さんはセゾン投信を始めて4年ですが、この間、投資家のマインドは変わりましたか?

セゾン投信 中野晴啓氏

中野 変わっている方もいるでしょうし、変わっていない方もいます。ただ、リーマンショックなどの金融危機を乗り越えてきたということは、ストレス耐性の強化につながっていると思います。
  「下がるってこういうことなんだ!」ということが、日本の普通の生活者が実感できたということは、これからの経験値として得難い経験をしたと思います。この時期をしっかり生きてきたことは、必ず良いお金の流れを生み出すきっかけになると考えています。

朝倉 中立的なアドバイザーとして、今、この環境で投資は必要ですか?

竹川 特に若い世代であれば、預金100%で運用するのではなく、自分の老後生活資金を築くうえで、投資をするのは良いことだと思います。ただし、万一に備えるお金や使う予定のあるお金は、投資に充てるべきではありませんがー。

朝倉 今の厳しい環境でも積極的に運用するべきですか?

加藤 結局、自分の判断ですが、将来、どんどん下がるのか、それとも皆が危ないと思っている時が底なのかは、誰も判断できません。自分として非常に不安であれば、通常のポジションよりも防衛的にするのも一手ですが、足元のマーケットの状況に応じてポジションを変えるというのは、実はあまりよろしくない。判断を間違えることが多いからです。

1
nextpage
Special topics
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
つながりすぎた世界

つながりすぎた世界

ウィリアム・H・ダビドウ:著 酒井泰介:訳

定価(税込):1,890円   発行年月:2012年4月

<内容紹介>
政治動乱、金融危機、個人情報流出…。インターネットによりかつてなくつながり合った世界では、小さなきっかけが時に一国を揺るがす大問題へと発展する。「便利さ」とひきかえに「脆さ」を露呈しつつあるこの社会を、私たちはどう生き抜けばよいのか。ネット時代を黎明期から知るシリコンバレーの重鎮が警鐘を鳴らす。

本を購入する

DOLSpecial



underline
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、5/6~5/12)



昨日のランキング
直近1時間のランキング

朝倉智也(あさくら・ともや)  [モーニングスター株式会社 代表取締役COO]

1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、1995年米国イリノイ大学経営学修士号取得 (MBA)。その後ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資産運用全般、子会社の設立および上場準備を担当。1998年、モーニングスター株式会社設 立に参画し、米国モーニングスターでの勤務を経て、2004年より現職。第三者の投信評価機関として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投 資家の的確な資産形成に努める。 著書に『投資信託選びでいちばん知りたいこと』、『投資信託選びでもっと知りたいこと』(ともに武田ランダムハウスジャパン)がある。
twitter:http://twitter.com/tomoyaasakura

 

中野晴啓 [セゾン投信株式会社 代表取締役社長]

1963年東京生まれ。1987年明治大学商学部卒。同年西武クレジット(現クレディセゾン)入社。セゾングループのファイナンスカンパニーにて債券ポートフォリオを中心に資金運用業務に従事した後、投資顧問事業を立ち上げ運用責任者としてグループ資金の運用のほか外国籍投資信託をはじめとした海外契約資産等の運用アドバイスを手がける。その後、(株)クレディセゾン インベストメント事業部長を経て2006年セゾン投信(株)を設立、2007年4月より現職。米バンガード・グループとの提携を実現させるなどにより、現在2本の長期投資型ファンドを設定、販売会社を介さず資産形成世代中心に直接販売を行っている。また、全国各地で講演やセミナーを行い、社会を元気にするための活動を続けている。著書に『運用のプロが教える草食系投資』(共著・日本経済新聞出版社)、『積立王子の毎月5000円からはじめる投資入門』(中経出版)などがある。

 

竹川美奈子 [ファイナンシャル・ジャーナリスト]

LIFE MAP,LLC代表。出版社や新聞社勤務などを経て独立。99年ファイナンシャルプランナー資格取得。新聞や雑誌などを中心に執筆活動を行ういっぽう、投 資信託やETF、確定拠出年金セミナーなどの講師を務める。
公式サイト http://www.m-takekawa.jp/
個人ツイッター http://twitter.com/minakotakekawa

 


エディターズ・チョイス

ダイヤモンド社書籍オンライン編集部によるインタビューまたは厳選した特別寄稿。経済、産業、経営、社会問題など幅広いテーマを斬新な視点で紹介する。

「エディターズ・チョイス」

⇒バックナンバー一覧