【62倍に急騰→100分の1に急落】300年前のバブルが教えてくれること
働きながら株で資産50億円を築いた“本当に儲かる3つの投資術”を初公開――余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【資産50億円の個人投資家が教える】今さら聞けない株投資の“超キホン”が3分で丸ごとわかる話Photo: Adobe Stock

株式はもともと「事業への出資」だった

株式を買う」というのは、もともと「事業にお金を出して、その報酬を配当金としてもらう」ものだった。

だから事業が終わるまで、みんな株式を持っていた。いまのように株式市場で頻繁に売買されるものではなかったんだ。

「市場に並べる」という発想から始まった

でも、そのうちに「八百屋さんに野菜が並んでいるように、株式も市場に並べればいい。そうすればより簡単に売買できるようになる」という考えが広がり出した。

そこで、ヨーロッパで株式市場が誕生した。

株式市場に立ちはだかったバブルの壁

ところが、株式市場の歴史は平たんなものではなかった。

1719年にはフランスで「ミシシッピ計画」が、1720年にはイングランドで「南海泡沫事件」が起き、“バブル経済”が発生した。

年率40%!? ミシシッピ計画」の狂乱

ミシシッピ計画というのは、「ミシシッピ」という会社の経営権を入手したスコットランドの実業家ジョン・ローが、「年率40%」もの配当金を宣伝して株式を売り出したところ、13カ月で株価が62倍に急騰し、その後13カ月で100分の1に急落したというもの。

株価10倍から崩壊へ――南海泡沫事件

もう1つの南海泡沫事件というのは、イングランドの南海株式会社が「国債を全額引き受ける『南海計画』」を発表したところ、半年で株価が10倍に急騰して“株式投資ブーム”を引き起こした。

しかし、政府が無許可での株式会社設立を禁じ、「泡沫禁止法」を定めたことで、イングランドの経済に大混乱が起こったというものだ。

「株は危ないもの」というイメージが広がった

このようなバブル経済とその崩壊によって、「株式市場は危険だ!」という認識が世間に広まってしまった。

そのためヨーロッパでは、その後長きにわたって株式市場が停滞してしまったんだ。