「東京プロマーケット」の認知度はまだ低いが、上場すれば他市場と同じく鐘を鳴らせる。名刺には「東証上場」のロゴ(右下)も入れられる 提供:日本取引所グループ

「社名を売って商売を広げたい。それもできるだけ早く」。来春にも東京証券取引所のプロ投資家向け市場「東京プロマーケット」へ上場を目指す、ある企業トップは鼻息が荒い。

 まだ規模の小さな成長途上の企業にとって、業容拡大には知名度や信用力向上が肝。そんな課題の解決に向けた場として今、人気上昇中なのがこのプロマーケットだ。

 無論、一定の成長性や内部管理体制などが前提だが、比較的容易に手早く「上場企業」の看板を狙える利点があり、社員の士気向上や人材確保、事業承継や地方創生の観点からも有用と目されている。

 世間の認知度は低いが、同市場には10月上旬時点で19社が上場。同月下旬に上場予定の4社を含め、今年度は既に過去最多6社の上場が決定済みだ。関係者によれば他にも候補企業が幾つも控えており、市場創設以来の上場社数は今年度中、累計30社に至る見込みという。

初の“昇格組”も誕生へ

 また同市場に上場中の一社は現在、水面下で東証の新興市場への市場変更に向けて準備を進めている。これが実現すれば、プロマーケットから初めての“昇格組”が誕生することになる。

 そもそもこの市場が「プロ向け」たるゆえんは、リスク許容度の高い「特定投資家」という層しか買い付けができないことにある。