10月初旬以降、世界的に株価が堅調な展開を示している。わが国の日経平均株価は、約21年ぶりの高値近辺まで上昇している。

 その背景には、世界経済全体が好調な推移を続けていることに加えて、世界的に金融緩和策によって潤沢な資金が供給されたことがある。景気が回復過程にあり、企業業績が順調に回復しているため株価が上昇しやすくなっているところに、有り余る資金が株式市場に流入する構図だ。

 また、わが国では衆院選挙を控えていたことも、株式市場にはプラスに作用したと言われている。過去15回の総選挙のうち13回が投票日に向けて株価が上昇したことが知られている。そのため、過去のパターンが今回も当てはまると期待する投資家もいるようだ。

 その結果、わが国を初めとする先進国やブラジルなどの新興国に至るまで、世界的に株価の上昇傾向が鮮明化している。北朝鮮の地政学的リスクや、米国の金融政策の変更などのリスク要因はあるものの、当面、投資家の買い意欲が続くと見られ、株価の上昇はもう少し継続する可能性が高いと見る。

世界的な株高の
状況の背景

 10月に入ってから世界全体の株式市場は約1.7%上昇し、年初来の上昇率は17%程度に達した。年初来の株価上昇率を地域別にわけてみると、先進国の約16%に対して、新興国は31%程度の上昇を記録している。

 新興国の中でも、北朝鮮問題に直面する韓国、政情不安定さが懸念されてきたトルコやブラジルのリターンが相対的に高い。世界中の投資家がリスク許容度を高め、リスクが高い分、それに伴うリターンも高いと考えられる株式市場に資金を振り向けていることが伺える。