何事も初めて実施するよりは、経験していた方が効率的に進められるのは間違いないからだ。

 私が勤務しているコンサルティング会社のアクセンチュアは、通常なら10年かかる経験の蓄積を3年で得られることから「人材の成長が早い」と言われている。

 これには極めて単純な理由がある。

 例えば、アクセンチュアの社員は、通常の会社なら5年から10年に一度の機会である基幹システムの再構築や全社業務改革のようなプロジェクトに、コンサルタントとして常時参画する機会を得ているからである。

 私の所属する部門では、常に10〜20ほどの基幹システム再構築のプロジェクトを支援している。同様の部門が5つあるので、会社全体では少なくとも常時50〜100のプロジェクト支援が並行して行われていることになる。

 こうしたプロジェクトを数年間のうちに複数渡り歩くことで、短期間でより多くの経験を積む機会を得ることが可能になるのだ。

 それに加えて、もう一つ。意外な理由がある。

 詳しくは後述するが、上司によってやり方こそ違うものの、コンサルタントは若手のうちから現場で「考え方の基本」を徹底的に叩き込まれるというのも「人材の成長が早い」大きな要因だと思うのだ。

使えないコンサルを
変えたひと言とは

 極めて当たり前の話だが、新卒の人間がアクセンチュアのようなコンサルティング会社に入社したからと言って、初日からコンサルタントとして活躍できるわけではない。

 さまざまな研修によって、座学としてノウハウを学習すると同時に、プロジェクトの現場でオンザジョブトレーニングの機会を得て、コンサルタントとして、より実践的なスキルを身につけていくのである。

 筆者の経験から具体的に説明しよう。