そして、営業成績でトップを取れるような実力をつけたり、職場には欠かせないと思われる存在になれたら、自分自身の中に「もっと効率のいいやり方はないか」、「もっと業績を上げられないか」という欲が生まれる。

  現状のままでは評価されなくなるという切迫感、これで力を出し切ったとは思われたくないというプライド、さらなる高みを見てみたいという向上心とも向き合いながら、最終段階として数字と闘うことになる。契約数アップ、開発時間の短縮、コストの削減――プロ野球選手ならば、打率、防御率など、数字と闘えるようになれば本当の一人前、一流のプロフェッショナルということになる。

  ただ、この“数字と闘う”は、一流のプロでも容易ではない。

  毎シーズン、開幕前に「三冠王を獲ります」と宣言してプレーしてきた私でさえ、数字との闘いに勝てなかった経験は何度かある。だから、監督として「おまえも数字と闘える段階になったな」とは口が裂けても言えないものだ。