このように、数字とは厄介なものである。
自分が残している結果をただ表すだけ。どんなに一生懸命に営業しても、契約を取れなければ「0」としか表せない。数字ははっきりと現状を映し出してしまう。それだけに数字と闘うのは苦しいのだが、そこは苦しさを噛み締めながら、自分で乗り越えていくしかない。
そして、数字と闘った経験のある者は、苦しむ後輩にタイミングを見計らって「数字と闘えるようになったら一人前だ。でも、今は数字とは闘うな」と助言してやりたい。
最終段階での闘い、一流のプロフェッショナルの闘い、それが数字だ。数字は自身の揺るぎない自信にもなるが、魔物にもなる。それゆえ、スランプに陥った時には、数字の呪縛から解き放つ術も知らなければいけないのだ。
――明後日は、「勝つために目指してきたこと」について語ります。(連載全4回、まとめ記事作成・編集部)
●新刊のお知らせ
『采配』発売中!
※発売1週間前に増刷決定、7万部突破!
「邪念を振り切り、今この瞬間に最善を尽くす。監督の采配とは、ひと言で言えば、そういうものだと思う」 監督就任から8年間、チームを「常勝チーム」へと変貌させた名将が、現役時代には決して語ることのできなかった「采配」の秘密を明かした、10年ぶりの書き下ろし。
ご購入はこちら!⇒[Amazon.co.jp][紀伊國屋書店BookWeb][楽天ブックス]