このように、数字とは厄介なものである。

  自分が残している結果をただ表すだけ。どんなに一生懸命に営業しても、契約を取れなければ「0」としか表せない。数字ははっきりと現状を映し出してしまう。それだけに数字と闘うのは苦しいのだが、そこは苦しさを噛み締めながら、自分で乗り越えていくしかない。

  そして、数字と闘った経験のある者は、苦しむ後輩にタイミングを見計らって「数字と闘えるようになったら一人前だ。でも、今は数字とは闘うな」と助言してやりたい。

  最終段階での闘い、一流のプロフェッショナルの闘い、それが数字だ。数字は自身の揺るぎない自信にもなるが、魔物にもなる。それゆえ、スランプに陥った時には、数字の呪縛から解き放つ術も知らなければいけないのだ。

 

――明後日は、「勝つために目指してきたこと」について語ります。(連載全4回、まとめ記事作成・編集部)

 

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