今年9月19日、シンガポールで起業家たちの祭典「SLUSH SINGAPORE(スラッシュ・シンガポール)」が開かれ、ドローンを利用した救急医療を展開する米Zipline(ジップライン)のケラー・リナウド氏と、孫泰蔵氏との対談が実現した。その模様をお伝えしよう。

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起業家たちの祭典「スラッシュ・シンガポール」で実現した孫泰蔵氏(上写真右)とZipline創業者のケラー・リナウド氏の対談。Photo by Takeshi Kojima

孫泰蔵 素晴らしい若者を紹介させてください。過去20年間に出会った人の中で最も起業家精神にあふれた聡明な人物の一人、ケラー・リナウドさんです。簡単に自己紹介をお願いします。

ケラー・リナウド はい、ジップライン創業者のケラー・リナウドです。世界のどこにおいても、誰でも医療品を広く利用できるようにすることが当社の目標です。会社は約80人体制で、航空電子機器や機体から航空管制のソフトウエアまで開発、設計しています。

 現在、世界でもアクセス困難な場所に自律型航空機を使って「血液」を届けています。その一つがアフリカのルワンダで、全土の約25%に当たる血液供給システムを運営しています。

 ルワンダでは現在何機の無人航空機(ドローン)を飛ばしているのですか。

リナウド われわれはこれをZip(ジップ)と呼んでいますが、各配送センターに15機から30機を配備しています。新たにタンザニアでの契約を発表しまして、今後約120機を配備する予定です。

 120機ですか?

リナウド ええ、タンザニア全土の25%に当たる医療施設約1000拠点、約1200万人に対応するためです。

 すごいですね。では開発者はどうやって集めたのですか。