「常に最高の状態でいたい」。実現するのは難しいが、高い成果をめざす多くの人にとって共通する願いではないだろうか。なんと、それを実現するための科学的方法がついに解明された!
元マッキンゼーのエリートコンサルタントと、オリンピック出場の選手を何人も育ててきたトップコーチがその方法を解明した。彼らは、脳科学から、心理学、スポーツ科学まで、最新科学のリサーチを徹底網羅し、一流に共通するいい成果を出すためのパターンを探り当てた。
その方法を実践し、時間の使い方、休み方、習慣を変えれば、誰でも「自分を最高の状態」にすることに成功し、驚異の成果を連発できるのだ。
本連載では、その成果をまとめた話題の新刊『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』から、一部抜粋して「自分を最高の状態にする方法」を紹介する。

ビジネス、スポーツ、すべてで使える「成長の方程式」とは?

 まず、筋肉をつけるにはどうしたらいいかを考えてみよう。

 たとえば、バーベルで上腕二頭筋を鍛えるとする。そのときにバーベルが重すぎると、繰り返しトレーニングしようとは思わないだろう。たとえ三日坊主で終わらなかったとしても、途中でけがをするのが落ちだ。その反対に、バーベルが軽すぎると、上腕二頭筋は鍛えられないだろう。

 重要なのは、自分に合ったウエイトを見つけること。つまり、筋力的に何とか上げ下げできる重さで、なおかつトレーニングを終えるころにはほどよく疲れて消耗する──しかもけがをしない──程度の重さである。

 といっても、理想的な重さを見つけただけではまだ道半ばだ。仮に毎日、1日に何度も休憩なしでひたすらバーベルを上げ下げし続けたとしたら、ほぼ確実にあなたは燃え尽きるだろう。

 一方で、めったにジムに行かず、定期的にバーベルの重量を増やさなかったとしたら、筋肉は発達しない。上腕二頭筋を鍛えるのに重要なのは、適度な負荷と適度な休息のバランスを保つことだ。

 このことは体の筋肉だけでなく、認識力や精神力にもいえる。

「負荷+休息=成長」

 仕事であれスポーツであれ、どの分野にもこの方程式はあてはまる。