実家で治療を勧めた夫は、自宅に不倫相手の部下の女性を連れ込み、さらに生活費の支払いを打ち切り、治療を続けられないようにしたうえ、最後には非情な通告をしてきた(写真はイメージです)

妻の病気(がん、脳梗塞、心筋梗塞などの三大疾病)が発覚した後、夫が妻に対して優しい言葉をかけ、気配りをし、そして家事、育児、看病、そして気持ちの面をサポートするのは心温まる光景ですが、世の中には「夫婦だから」という理由で病気の妻を支える夫ばかりではありません。残念ながら、私のところに来る相談者の妻が病気なのに、助け合わない夫婦が圧倒的に多いのです。(露木行政書士事務所代表 露木幸彦、文中は全て仮名)

母の死を電話で伝えてきた娘
間に合った母の「遺言」

 今回の相談者・椎名頼子さん(40歳)は相談の翌年に一人娘の春香さんを残して、この世を去りました。夫の悪行と妻の生死の因果関係は定かではないとはいえ、娘さんが「パパのせいでママの寿命が縮まった」と結びつけたくなる気持ちも分かります。今回の場合、殴る蹴るという身体的な暴力で死に至ったわけではありませんが、「精神的に殺された」と言っても過言ではないでしょう。

<登場人物>
椎名頼子(相談時40歳、享年41歳)専業主婦
椎名慎二(相談時43歳、現在44歳)会社員
椎名春香(相談時15歳、現在16歳)中学生⇒高校生
志村佳代子(相談時62歳、現在63歳)専業主婦。頼子の実母

「母が亡くなりした。その節は本当にお世話になりました」