電車で化粧するのは「みっともない」ことなのか写真はイメージです

女性のメイク時間は増加している?

 マナーの問題として、もはや古典とも言えるのが「電車の中での化粧」である。電車で化粧をする女性が登場したのは、いつ頃なのだろうか。寡聞にして知らないが、公共の場でのマナー違反の典型例として、世間ではとらえられていると言えよう。

 乗り換え案内サービス「駅すぱあと」を提供するヴァル研究所が2017年11月16日に公開した調査結果によると、電車やバス車内での化粧をマナー違反だと思う人は95.11%にも及んだ。にもかかわらず、公共の場で化粧をする女性は後を絶たない。同調査によると、電車やバス車内で化粧をしたことがあると回答した女性は26.9%となっており、4人に1人以上が「マナー違反」を経験していることになる。

 とはいえ、一方において「化粧をして仕事をする」ことを、社会人としての最低限のマナーと考える人も多い(それ自体が、ジェンダーの問題的にどうなのかという議論もあるが)。ポーラ文化研究所のレポートによると、女性がメイクにかける時間は 平均15.1分。2015年からの調査と比較すると、メイク時間は増加傾向にある。

 忙しく働く女性にとって、朝の時間は短い。寝坊などの理由により、どうしても家でメイク時間が取れない場合、「化粧をして仕事をする」というマナーを守るために、「電車の中で化粧をする」というマナー違反をおかさなければならない、という事情もある。世間は「電車で化粧」問題について、どのように感じているのだろうか。