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人を動かす 説得コミュニケーションの原則
【第4回】 2009年11月9日
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福田 健 [C.N.S(株)話し方研究所会長]

「誠意」をうまく表現して、相手を説得する方法

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黙っていても「誠意」は伝わらない

 「誠意」とは、真心であり、心をこめて相手に接することである。

 相手のために、できる限りのことは尽くす。誠意の出発点はここにある。だが……。

 Aさんは技術畑から営業にまわった。Aさんの仕事は「ソリューション営業」と呼ばれ、単なる製品の売り込みでなく、話を聞いて、顧客の問題を把握し、問題解決の提案をする。顧客が提案を受け入れてくれれば、契約が成立して、説得成功となる。

 提案までこぎつけても、顧客が難色を示して、時間のかかるケースも多い。仕事熱心なAさんは、何度も足を運び、顧客が抱える問題を解決するのに役立つ提案づくりに、力を尽くす。

 上司は、Aさんが仕事をしているらしいとは思うものの、報告がないので、
 〈一体、何をやっているのか〉
 と、いら立つことが多い。

 たまりかね、

 「S社の営業はどうなっているのかね。1カ月近くたっているようだが」
 「S社から要望がいくつも出てきたんで、その検討に手間どっているものですから」
 「どんな要望があったか、わたしの耳にも入れてほしいな」
 「結果が出たらお知らせします」

 上司は、いまどんな状況か、中間で報告を入れて、知らせてほしいと思っている。Aさんは、なんとかいい結果を出して、上司の期待に応えようと、一生懸命仕事をしている。

 Aさんは自分が精いっぱいやっているのを、上司はわかってくれていると、思っている。

 上司は、Aさんがひとりで仕事を抱え、報告をしてこないのに不満を持っている。

 あるとき、Aさんは同僚の口から、上司が、
 〈Aの奴、ちゃんと仕事しているのか〉
 と、呟いているとの話を聞いて、ショックを受けた。

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福田 健 [C.N.S(株)話し方研究所会長]

1983年株式会社話し研究所を設立。2004年に会長に就任。「コミュニケーション」を軸にした講座、講演を企業、官公庁を中心に行い、話し方研究所でもセミナーを開催。主な著書に、『人を動かす会話術』『上手な「聞き方・話し方」の技術』などがある。


人を動かす 説得コミュニケーションの原則

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