“絆”を深める大震災後のクリスマス
でもシングルにとっては「憂鬱な三連休」に?

 今年もこの季節がやってきた。恋人たちが素敵なレストランでディナーを楽しみながらプレゼントを交換し、色とりどりのイルミネーションを眺めて愛を確かめ合うあのイベントが……。

 そう、世に言う「クリスマス」である。クリスマスとは、「イエス=キリストの誕生を祝う祭り」(大辞泉)。しかし、日本においてはキリスト教の記念日であると同時に、カップルの祭典であることは、読者もご存知のとおりだろう。

 しかも、今年のクリスマスは“スペシャル”だ。偶然にも24日と25日が土曜、日曜というカレンダーで、さらに23日も祝日のため、三連休となっている。カップルにとっては嬉しい限りだが、一方で悲痛な叫び声を上げているのが、恋人がいないシングルたちである。

 周知のとおり、毎年恒例の「今年の漢字」に選ばれたのは「絆」。震災の影響もあり、恋人同士の繋がりを大切にする気運が高まっている。そんな風潮を受けて、恋人がいないクリスマスを例年よりも寂しく思う人が続出しているというのだ。

 なかには、「恐怖のクリスマス三連休」と感じる人さえいる。2011年のクリスマスを巡る悲喜こもごもを追った。

 まずは、クリスマスにまつわるデータから見ていこう。

 靴下を製造・販売するタビオの調査によると、クリスマスを「恋人と過ごす」と解答した20代の男性は84.0%で、昨年対比20ポイントも増加。女性も76.0%で8ポイント上昇した。

 一方、前回も指摘した通り、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」では、交際相手がいない男性は61.4%、女性は49.5%に上り、1987年以来、最高水準となった(18歳~34歳)。