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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

ドコモが21ヵ月ぶり純増1位奪還へ
それでも喜べない意外な理由

週刊ダイヤモンド編集部
2012年1月6日
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 NTTドコモが、携帯電話の新規契約数から解約数を差し引いた「純増数」で12月の月間1位を獲得した模様であることが複数の関係者の話でわかった。

 純増数は30万件を超えそうで、2010年3月以来、じつに21ヵ月ぶりの快挙だ。

 これまでの20ヵ月間はiPhone4やiPadを投入してきたソフトバンクが独走してきた。それを抜いたことだけでもすごいことだが、12月といえば、通信会社にとって天下分け目の戦いともいえる重要な商戦の時期。ソフトバンクやKDDIが新型iPhone4Sという強力な商品をぶつけてきたなかで勝ったとあって、業界にも驚きの声が上がる。

 しかしながら、ドコモ関係者の顔はどうもすぐれない。というのも、そこには数字のからくりがあるからだ。

 じつはこれ、12月17日に発売されたソニー・コンピュータエンタテインメントの新型携帯ゲーム機「プレイステーション(PS)ヴィータ」の影響なのだ。

 というのも、PSヴィータはインターネット接続をしてオンライン対戦などができるよう携帯電話回線(3G)に対応している。そのため一度起動させれば、ドコモの通信網を103時間(約5000円相当)使えるという代物だ。

 そのため、ドコモにとっては、PSヴィータが売れれば売れるほど契約数が積みあがる。

 ゲーム調査会社エンターブレインによれば、PSヴィータの推計販売台数は12月17日~25日の9日間で40.3万台に上るという。3Gに対応していないモデルもあるため全てではないが、少なくとも数十万件の新規契約が転がりこんでくるというわけだ。

 もともと純増数に「一喜一憂しない」(関係者)とはいえ、iPhoneに追い詰められている現状を前に、なりふり構わぬ戦略をとったのではないか、との指摘もある。

 ようやく首位を奪っても素直に喜べないというのがドコモの本音のようである。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 小島健志)

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