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エコカー大戦争!

“電気バス”は日本の公共交通を担えるか?
ついに路上を走り始めた慶大発ベンチャーのEVバス

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第98回】 2012年1月11日
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藤沢と羽田で「EVバス」の
実証試験がスタート

電動低床フルフラットバス。全長、全幅は一般的なバスの大型車サイズで、全高は300~400mm低い。車内の床面は地上から270mmだ。定員は49人(運転席含めて座席定員21名、立席28名)。
Photo by Kenji Momota

 電動低床フルフラットバスに、慶應義塾大学藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市)周辺で乗った。ナンバープレートは、「川崎230 す ・・11」。パッと見た目は、ホワイトボディがオシャレ。それに、8輪車なのが珍しい。車内に入ると、床が低くてフラットなことが分かる。

 走行前、同バスを運転する神奈川中央交通の方に「(運転していて)普段乗っているバスと、どこか違うか?」と聞いてみた。すると「ハンドルのキレが悪い」という。走行開始直後、乗員数人からは「なんだ、この音?」という声。走行中の乗り心地など、筆者としては「一般運用として十分満足なレベル」という感想だ。また車内フロアの最高部に少し段差があったが、関係者は「家庭用エアコンを搭載したため」と説明した。

 同バスは、慶應義塾大学・環境情報学部・清水浩教授が2009年8月に立ち上げたEVベンチャー企業、「SIM-Drive」の「電動低床フルフラットバス」の実験車両だ。その製造については、いすゞ自動車、東芝、ブリヂストン等、多方面の企業34社が協力。そして、「平成23年度環境省チャレンジ25地域づくり事業」の一環として、神奈川中央交通、京浜急行バス、JFEエンジニアリング、三菱総合研究所が一般のバス運行路での実証試験を通じて、改良点・課題の把握、事業性・採算性・波及性等を検証する。

 実証試験で走行する場所と期間は、次の通りだ。尚、これら試乗には一般モニターの参加も可能だ。

①郊外型路線
湘南台駅←→慶應義塾大宅湘南藤沢キャンパス(運行:神奈川中央交通)
1往復8kmを、1日3往復。
2011年12月18日、20日、22日、26日。2012年1月24日、26日、28日、合計7日間。  

②都市型路線
蒲田駅東口←→羽田空港国際線ターミナル(運行:京浜急行バス)
1往復12kmを、1日2往復。
2012年1月10日、12日、14日、16日、18日、20日、22日、合計7日間。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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