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犬を飼う人は長生きする!「トイ」より「猟犬タイプ」がおすすめ

井手ゆきえ [医学ライター]
【第374回】

 今年は戌年。ということで、今回のお題は「犬」です。

 昨年末、スウェーデン・ウプサラ大学の研究チームが「犬を飼っていると死亡リスクや心臓病リスクが減る」との調査結果を報告した。特に、一人暮らしの人で顕著にリスクが減少するようだ。

 この調査は、40~80歳のおよそ340万人を12年間追跡した国の健康データと飼い犬の登録情報とを照合し、全死亡と心血管疾患死への影響を検討したもの。調査対象の13%が犬を飼っていた。

 分析の結果、犬を飼っている人は、飼っていない人より死亡リスクが11%低下。特に、一人暮らしの人はリスクの減少幅が大きく、死亡リスクが33%低下することが明らかになったのだ。

 しかも、死亡原因を心血管疾患に絞って解析したところ、一人暮らしの飼い主の心血管疾患死リスクは、犬を飼っていない人に比べ36%も低下していたのである。

 同時に「死亡リスクを下げる犬種」も明らかになった。どうやら活動的な猟犬タイプ──レトリバーやポインター、ハウンド・グループといった犬たちがハートを守ってくれるらしい。一方、トイ・タイプではそれほどの効果は認められなかった。

 研究者は、犬と健康との因果関係は明確でないものの、「犬の飼い主は、身体活動レベルが高く、犬との交流を通して心身のストレスを解消し、社会的なふれあいが増加することが知られている。このほか、犬のマイクロバイオーム(細菌叢)に触れることで、飼い主の免疫機構が活性化される可能性がある」としている。

 確かに活発な猟犬タイプとの散歩は、身体活動を増やす。まして大型犬となれば毎日がエクササイズだろう。仕事外ではつきあい下手な男性陣も、オーナー同士の交流なら苦にならず、健康的な社会生活を送ることができそうだ。

 日本では住宅事情から猟犬タイプは敬遠されがちで、トイ・タイプや小型犬が人気上位を占める。

 犬文化が違い過ぎるヨーロッパ圏の調査結果が日本人に適当かは不明だが、今年は意識的に愛犬と運動する時間を増やしてみませんか。貴方と愛犬の健康のために。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 


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