前巨人・村田選手に学ぶ、自分が優位に立てる組織で働くべき理由昨年、巨人を自由契約となり、いまだに所属先が決まらない村田選手のように、本来ならまだ活躍できる、他でも活躍できる人が活躍の場を失うのは、ビジネスの世界でもよくある話だ(写真はイメージです)

なぜ村田修一選手は
自由契約になってしまったのか

 昨年末から年初にかけて、スポーツ界にも多くの話題がありました。角界もどうやら内紛状態のようですし、オリンピック種目の一つであるカヌー競技にも禁止薬物混入事件が起こりました。MLBもプロ野球界も悲喜交々のようです。本稿を書いている時点ではダルビッシュ有選手もイチロー選手も今期の所属チームがまだ決まっていません。翻って日本の球界を見渡すと、どうにも落ち着かない状況なのが、村田修一選手でしょうか。

 最初にお断りしておきますが、私はプロ野球の事情に精通していません。村田選手の力量や人となり、状況を詳しく知っているわけではありません。ただ、村田選手の状況を外から眺め、彼の行く末がいささか心配であるとともに、こうした状況はビジネスパーソンでも、形は違えど起こり得ることだと思えるのです。

 ですから本稿は、村田選手自身を詳細分析するものではありません。ただ、そこに題材を得て、読者の皆さんにわが事として考えるきっかけを提供できればと思うわけです。

とはいうものの、少しだけ村田選手について振り返ってみましょう。

 村田選手は2002年にドラフトの自由獲得枠で横浜ベイスターズ(現在の横浜DeNAベイスターズ)に入団。その後すぐに頭角を現します。主に三塁手で4番のホームランバッターとして活躍し、その名を馳せました。目覚ましい活躍を覚えていらっしゃる方も多いことでしょう。