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野口悠紀雄の「経済大転換論」

消費税率の引き上げで財政再建ができるか?

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第2回】 2012年1月19日
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 政府は消費税増税を決めた。現在5%である消費税の税率を、2014年度に8%に引き上げ、さらに15年度に10%に引き上げる。

 これによって日本の財政収支は好転するだろうか?以下は、それについてのシミュレーション計算である。同様の計算が『消費増税では財政再建できない』に示してあるが、以下の計算は、増税の時点と地方との配分比率について、2012年1月の政府決定にあわせて微調整を行なったものである。ただし、結果に大きな違いはない(計算の方法と仮定は、本稿の最後を参照)。

増税の効果は
数年しかもたない

 シミュレーション結果は、【図表1】に示すとおりである。

 増税によって、新規国債発行額は、2013年度の45.8兆円から、14年度には44.8兆円、15年度には43.0兆円へと縮小する。

 しかし、17年度には45.9兆円と元に戻ってしまう。つまり、今回の増税の効果は数年しか継続しないわけで、財政再建という目的のためには、焼け石に水でしかないことになる。

 消費税だけで財政再建しようとすれば、今後も際限ない増税が必要となる。最終的には消費税率を30%程度にまで上げる必要がある。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄の「経済大転換論」

日本経済は今、戦後もっとも大きな転換期にさしかかっている。日本の成長を支えてきた自動車業界や電機業界などの製造業の衰退は著しく、人口減や高齢化も進む。日本経済の前提が大きく崩れている今、日本経済はどう転換すべきなのだろうか。野口悠紀雄氏が解説する。

「野口悠紀雄の「経済大転換論」」

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