小泉今日子さんの「不倫宣言」が波紋を呼んでいる。企業経営においても、「いずれバレる不祥事」を隠蔽しようと腐心する経営者が多いが、これは逆効果。キョンキョンの不祥事対応に企業経営者も学ぶべきだ。(ノンフィクションライター 窪田順生)

キョンキョンの「不倫宣言」は
実にクレバーなやり方である

「不倫宣言」は開き直りでも、単なる潔さでもない。芸能界で36年間も第一線を走り続けるキョンキョンの持つ、優れたセルフプロデュース力のなせる技だ Photo:Rodrigo Reyes Marin/AFLO

 小泉今日子さんの「不倫宣言」が話題となっている。

 芸能界では「嘘がつけないキョンキョンらしい」などと擁護する声もあるが、世間的には「格好つけても不倫でしょ」「家族と話し合いもしてないのに公表するなんて身勝手すぎる」など、厳しい声も多いようだ。

 ただ、不祥事が発生した企業の報道対策を行っている立場から言わせていただくと、今回の「不倫宣言」は決して「悪手」ではなかった。むしろ、「小泉今日子」というブランドの価値を守り、ビジネスに対するダメージを最小限に抑えた、実にクレバーなやり方という印象すらある。

 もし自分の会社に不祥事や不正が発覚してしまった経営者の方は、ぜひ今回のような「キョンキョンスタイル」を参考にしていただきたいとさえ思う。

 なんてことを言うと、「我々のような信用第一で生きているビジネスマンたちが、芸能人の不倫騒動などから学ぶことなどあるわけがない」と思う方もいるかもしれないが、それは大きな誤りだ。

 社会やファン、そして同じ世界の人間たちから、そっぽを向かれたら立ち行かなくなるという点でいえば、一般企業も芸能人も変わらない。そういう生き馬の目を抜く世界で、小泉さんは36年間、第一線で活躍してきた。もちろん、大手芸能事務所に属していたアドバンテージはあるが、「小泉今日子」というブランドの価値をここまで押し上げて30年以上も維持できたのは、「個人事業者・小泉今日子」の経営手腕によるところも大きいのである。

 そんな小泉さんからビジネスパーソンが学ぶことは多い。特に今回の「不倫宣言」は、事業の根幹に関わるリスクが発覚した企業からすれば、ぜひとも参考にしていただきたい教訓に満ちているのだ。