民間人と自治体の思惑は“財政健全化”で一致する

 いま、働く人々のなかでは、金銭的な対価だけではなく、世の中に貢献したいという意識が強まっている。この状況下で、「地方創生」「地方消滅」といったワードも飛び交い、地域や自治体が抱える課題が注目を集めるようになってきた。しかし哀しいかな、多くの民間人は具体的な貢献手段や機会をイメージできていない。

 一方で、自治体は税金の効果的な使い方を厳しく求められるようになり、実際に人員削減や補助金のカット、外郭団体の廃止などが進んでいる。しかし、高齢過疎化により、自治体の財政状況は今後も厳しくなっていくと予想され、状況に見合った健全運営は半永続的に求められる。そう考えると「力を発揮したい民間企業・民間人」と「財政健全化を進めたい自治体」、両者の思惑は一致する。

 そこで、地域に貢献したい経営者や民間人の方は、首長や自治体職員に声をかけ、財政健全化についてあなたや企業が貢献できるかどうかを尋ねてみてはどうだろうか。

 首長や自治体職員も「この人こそ!」と思う民間人が地域内外に存在していれば、一度声をかけてみる。もちろん、お互いが最大限相手の立場を理解・尊重していく必要はあるが、もしかしたら、いま両者の間にそびえ立つ壁は、さほど高くないかもしれない。

 官民連携が強く叫ばれている昨今ではあるが、その文脈において手堅く大きな成果が出せる領域は、自治体運営の“一丁目一番地”とも言える、財政健全化ではなかろうか。もちろん、財政健全化が最終目的ではなく、その先に存在すべきビジョンにおいても、官民が軌を一にすることが強く求められている。

(株式会社ホルグ代表取締役社長 加藤年紀)