インフルエンザを今季大流行させた2つの原因

相変わらずインフルエンザが猛威をふるっている。今シーズンのインフルエンザの患者数は現在の調査方法となった1999年以降で最多となった。なぜ、これほどの大流行となったのか。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

インフルエンザ大流行について
専門家が挙げる2つの原因

 相変わらず、インフルエンザが大流行している。

 全国で注意報レベルを超えている保健所地域は前の週の92ヵ所から55ヵ所(1都1道2府21県)に減ったが、警報レベル(人口全体の30%超)を超えている保健所地域は前の週の453ヵ所から494ヵ所(全47都道府県)に増えた。

 また、第4週(1月22日~1月28日)の1週間で全国に5000ある定点医療機関からの患者報告数は25万9063人で、前々週に比べ、約2倍も増加している。

 さらに、定点以外を含む全国で医療機関を受診した推計患者数は約274万人となり、前週よりもわずかに減少したものの、前々週に比べると約100万人も増加した。

 これは現在の調査方法となった1999年以降で最多とのこと。

 というわけで、2017~2018年シーズン(2017年9月(第36週)以降)のインフルエンザによる累積推定受診者数は、ついに1000万人を突破!約1111万人に達した。

 ちなみに国内で流行しているインフルエンザウイルスの内訳は、直近の5週間(2017年第52 週~2018 年第4週)では「B型山形系統」が最も多く、次いで「A型のH1N1」、「A型H3N2」の順。前週までは「B型山形系統」と「A型のH1N1」が、ほぼ同数で全体の8割を占めていたことから、B型の勢いが増していると考えられる(B型にはほかにビクトリア系というものもある)。