立憲民主党は早くも「曲がり角」に差し掛かっているPhoto:Rodrigo Reyes Marin/AFLO

 民進党の分裂を受けて急遽、枝野幸男氏が結党した立憲民主党。衆院選で大躍進し、その後も民進党や希望の党に対して比較的高い政党支持率を保っている(調査結果によっては10%台を維持し続けているものもある)。

 拙稿『立憲民主党はもう既に「正念場」を迎えている』では、新たな党綱領や基本政策の分析を通じて、立憲民主党が引き続き順風満帆とはいかなくなる可能性について示唆した。その後の同党の状況を見ているとそのとおりであるどころか、既に曲がり角に差し掛かっているように思われてならない。

イロモノ議員の入党で
政策的にブレる可能性大

 安倍総理の施政方針演説への代表質問、記者会見や各種メディアでの発言、民進党との統一会派をめぐる発言を聞く限りにおいては、枝野代表は結党の理念を忘れず、衆院選で掲げた「国民との約束」からブレることなく真っ直ぐ、愚直に進んで行っていることに疑いを挟む余地はないだろう。

 政策的には、「立憲主義に基づく民主政治」と「多様性を認め合い、困ったときに寄り添い、お互いさまに支え合う社会」の実現、国民の暮らしや働く現場の声を立脚点としたボトムアップの政治を目指し、共生社会づくり、税による再配分機能の強化、くらしの安心の確保等を進めるとしている。

 前掲の拙稿でも指摘したとおり、結党時からのズレや変化が一部には見られるものの、枝野代表の発言と合わせて考えると、結党の理念から大きくブレたといったことはないと言えよう。

 しかし、例えば、昨年末に民進党を離党して立憲民主党に入党した蓮舫参院議員の今国会での質問からは、党の基本政策から大幅にズレていくというかブレていく可能性が見て取れる。