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後悔しない転職
【最終回】 2012年4月3日
著者・コラム紹介バックナンバー
石山恒貴 [法政大学大学院政策創造研究科教授]

第5回 切り札は「越境学習」

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これまでの連載で、転職ドリーマーの失敗パターン、転職の成功法則、そして転職のリスクを考えてきました。共通しているのは、明確な軸と自発性により、方向性を持って専門性を高めることが重要であることでした。最終回は、成長を継続する、方向性を持って専門性を高めるために必要なことを考えていきたいと思います。

転職市場のプロたちは人材の「ここ」を見ている

 キャリアコンサルタント、採用の人事担当者が共通して認めている「転職に有利な材料」「不利な材料」はあるのでしょうか。当たり前の話になってしまいますが、実は外面的な要素より、業務と実務の経験に基づく専門性の有無が最も重要なのです。それと同じくらい重要なのは内面的な要素で、ズバリ他責か自発的かということです。

 その証拠として、キャリア採用の際に主流となりつつある「行動面接」が挙げられます。これは、過去に行なってきた業務と実務の経験について、本人がどのような行動を取ったか、その理由は何か、そしてその結果の影響をどう認識しているかなどを具体的に詳しく聞く面接です。

 この行動面接の目的は、他責か、自発的かを見分けることができるところにあるのではないでしょうか。実際に取った行動、またその行動を取った理由を詳しく聞いていけば、かなりの確率で他責か自発的かを見分けることが可能です。

 つまり、転職市場のプロたちが人材を見るポイントは、専門性と自発性ということになります。そのためには、成長と明確な軸が求められるわけです。

転職するもよし、いまの会社に残ることも立派な決断

 筆者は、転職するとか、しないということは結果であって、明確な軸と自発性を持ち、成長を続けることができるのなら、それが最も重要なことではないかと思います。裏を返せば、転職の有無にかかわらず、方向性を持って専門性を高めることができない、成長が継続できないということが一番恐ろしいことなのではないでしょうか。

 実は、転職というリスクを冒さなくとも、成長を継続しないというリスクを冒している可能性はあるように思います。つまり、社内にいたまま他責的な傾向に陥って、なんの能力開発の努力もしない、自発的な仕事の取り組みをしないという状態です。

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石山恒貴 [法政大学大学院政策創造研究科教授]

一橋大学社会学部卒業、産業能率大学大学院経営情報学研究科修了、法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了、博士(政策学)。NEC、GEにおいて、一貫して人事労務関係を担当、米系ヘルスケア会社執行役員人事総務部長を経て、現職。人的資源管理と雇用が研究領域。ASTDグローバルネットワークジャパン理事、タレントマネジメント委員会委員長。NPOキャリア権推進ネットワーク研究部会所属。主な著書に『キャリア採用のプロたちが教える 後悔しない転職7つの法則』(ダイヤモンド社)、『組織内専門人材のキャリアと学習』(日本生産性本部生産性労働情報センター)、翻訳に『サクセッションプランの基本』(ヒューマンバリュー社)がある。


後悔しない転職

いま、本当に転職したほうがいいのか、それとも会社に残ってキャリアを磨いたほうがいいのか、迷っているビジネスマンは少なくありません。どちらを選択すればいいのか、どうやって決断すればいいのでしょうか? 決断するためには、転職のリスクと成功のための法則を知ることが重要です。

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