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寿命延長効果はありやなしや
カロリー制限には実績
レスベラトロール

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第84回】

 抗老化作用があるとして注目されている「レスベラトロール」。赤ワインに含まれるポリフェノールの一種で、酵母の分裂回数(=寿命)を延ばすサーチュイン遺伝子(SIR2)を活性化する成分として発見された。その後、線虫、ショウジョウバエを使った実験でも長寿延命効果があると報告され、俄然、世間が注目。製薬企業も抗老化薬の開発に大金を投じている。

 なぜここまで大騒ぎになったかというと、レスベラトロール-SIR2の作用が、70年以上前から知られているカロリー制限の抗老化作用のメカニズムとよく似ていたからだ。自由にえさを貪る動物に比べ、30~40%カロリー制限をしたほうが寿命は40~50%延び、がんや代謝異常など老化と関連する疾患の発症率が下がることはよく知られた事実。ただ、カロリー制限のマイナス面も無視できないため、安易に勧めるわけにもいかなかった。それと同じ効果が期待できるのでは! と関係者が色めき立ったのも無理はない。だが、である。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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