あなたはふだん、約束した期日を守れなかったり、仕事で大切なポイントを見落としたりという失敗を繰り返していないだろうか。そこにさまざまな事情があるにせよ、あなたは誠実な人間だという評価を得られない限り、キャリアを切り拓くことは難しい。幸いなことに、誠実さは生まれつきの素養ではなく、訓練で強化することができる。本記事では、そのための方法が示される。


 あなたは上司の前に座らされ、厳しいフィードバックをもらっているところだ。あなたには、誠実さが足りないという。期限をいくつか守れなかったことや、細部の重要ポイントを失念する傾向があることを指摘された。

 まず心に浮かぶのは、それはパーソナリティだから仕方がないという、弁解めいた声だ。「細かいことにこだわらないのは、私がビジョン重視タイプだからだ!」と、心の中で叫ぶ。あるいは、外部要因のせいにするかもしれない。「あのとき期限に間に合わなかったのは、大吹雪のせいで停電したからだ!」

 だが、ほどなく気づく。自分の仕事の将来もキャリアの将来も、上司がくれたフィードバックに対応できるかどうかにかかっているのだ。そして、もっと誠実に見えることがきっと大事なのだ、と。

 似たような指摘を受けたことがあり、何とかしたいと考えたことがあるのは、あなただけではない。少なからぬ人が自分のパーソナリティの一部を変えたいと思っているし、誠実になるというのは変えたいことリストの上位にある

 では、誠実さを強化する科学的な方法はあるのだろうか。時を重ねるにつれ、より誠実になっていくために実践できる特別なことは、あるのだろうか。