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加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!」 思考停止のニッポンをぶった切る

花見で露呈する“日本人喪失”の現状

加藤嘉一
【第3回】 2012年4月16日
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文明を逆行する日本人

 4月といえば花見シーズン。読者の皆さんも、花見を満喫されたことと察する。海外に住む私には無縁な話。うらやましい限りだ。

 花見を楽しむべく、この時期に日本を訪れる外国人観光客も多い。特に中国人は桜が大好きなようで、私の周りにも「日本に行ってきましたよ」という知人が何人かいた。

 先日、日本から帰国したばかりの友人と上海で会った。彼女は私に日本での花見の感想をフィードバックしてくれた。

 「なんだか異様な雰囲気でした。飲み干したお酒の空き缶を遠くへ放り投げたり、急に喧嘩を始めたり、管理人さんと言い合いを始めたり、酔った挙句道端に寝転んだり、大声で怒鳴ったりという男性が少なくありませんでした」

 目の前に座る彼女は、腑に落ちないといった表情を浮かべながら続ける。

 「すべての日本人があのような行動をとるわけではないし、依然として秩序が保たれた公共の空間はたくさんあります。ただ、東京で花見の現場を見たときには、正直、中国の地方都市にでも来たのかと錯覚に陥りました」

 考えさせられるコメントだ。

 日本にいる知人に実際の様子を聞いてみると、「花見と秩序・マナー」について話題になっているという。「節度を守ろう」、「ゴミは持ち帰ろう」、「花見をする公園のルールを守ろう」、などと呼びかけられてはいるようだが、なかなか守られていないのが現状のようだ。

 「公園で警備員による持ち物検査、騒ぐ客への注意、見回り強化など、公園管理者による締め付けが強化されているようですよ」と知り合いのメディア編集者も教えてくれた。

 締め付けの強化? 日本は文明を逆行しているのか? なんだか中国での状況を聞いているようだ。

 国民の自立心、自律性、公共意識が低い社会において「締め付け」は一つの手段として用いられる。中国は都市・農村問わず、まだまだ締め付け社会だ。

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加藤嘉一 

1984年生まれ。静岡県函南町出身。山梨学院大学附属高等学校卒業後、2003年、北京大学へ留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。北京大学研究員、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)を経て、2012年8月に渡米。ハーバード大学フェロー(2012~2014年)、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員(2014〜2015年)を務めたのち、現在は北京を拠点に研究・発信を続ける。米『ニューヨーク・タイムズ』中国語版コラムニスト。日本語での単著に、『中国民主化研究』『われ日本海の橋とならん』(以上、ダイヤモンド社)、『たった独りの外交録』(晶文社)、『脱・中国論』(日経BP社)などがある。

 


加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!」 思考停止のニッポンをぶった切る

 「だったら、お前がやれ!」
この言葉が意味すること、それは「対案の無い無責任な批判はするな」ということだ。もともと、この言葉は加藤嘉一氏の亡くなった父の口癖だったが、加藤氏は自らの行動規範として常に心に留めている。相手に対して意見するとき、必ず自らに問いかける。
そんな加藤氏が今、憂いているのは、日本社会にあまりにも無責任な批判、意見、論評が多いということだ。本連載では、日本社会に蔓延る無責任な論評を、加藤氏の視点で切り込み、加藤氏なりの対案や考え方を示す。

「加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!」 思考停止のニッポンをぶった切る」

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