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米大統領選で話題の“モルモン教”総本山を直撃(上)
初の「モルモン教徒大統領」は誕生するのか?
ソルトレイクでわかったロムニーの“光と影”
――ジャーナリスト・長野美穂

長野美穂
2012年5月1日
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ライバルだったリック・サントラムが選挙戦から降りた今、ミット・ロムニーが共和党の指名を勝ち取り、次期大統領の椅子をかけてオバマ大統領と一騎打ちを行なうのは、ほぼ確実となった。11月の本選でもしロムニーがオバマを破れば、米国史上初の「モルモン教」を信仰する大統領が誕生する。

これまでアメリカでは、プロテスタントのキリスト教徒以外で大統領になれたのは、カトリック教徒だったジョン・F・ケネディ1人だけ。プロテスタントの教会に通うオバマですら、保守派の一部から「本当はイスラム教徒ではないのか?」と散々叩かれたことは、記憶に新しい。それだけ宗教、とりわけキリスト教がアメリカ政治に及ぼす影響力は絶大だ。

「モルモン教は果たしてキリスト教と言えるのか?」「カルトとどこが違うの?」今なお多くのアメリカ人がそんな懐疑的な視線を寄せている「モルモン教」。そこで、モルモン教の総本山であるユタ州、ソルトレイクシティを訪ね、現代に生きるモルモン教徒たちを直撃。彼らがロムニーをどう評価しているのかを聞いてみた。(取材・文・撮影/長野美穂)

新婚カップルで埋め尽くされた
総本山「ソルトレイク・テンプル」

モルモン教の総本山、ソルトレイク・テンプル。1853年に工事がはじまり、1893年に完成。神殿の中で結婚式や洗礼式などが行なわれる。信者でない一般人は中に入ることができない。

 3月末の土曜日の午後。ソルトレイクの街に到着し、モルモン教総本山の象徴として空に高くそびえ立つ「ソルトレイク・テンプル」に行ってみた。モルモン教会の総本山は「チャーチ」(教会)ではなく「テンプル」(神殿)と呼ばれる。

 テンプル内部で結婚式を終えたばかりらしい、白いウェディングドレス姿の女性とタキシードに身を包んだ男性が、そびえ立つ灰色の塔を背景に、にっこり微笑みながら記念撮影をしている。

 ふと周りを見回すと、新婚カップルは1組だけではない。あちこちから、ウェディングドレスとタキシード姿の新郎新婦カップルたちが次々と現れてくる。

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長野美穂(ながの・みほ)/東京の出版社で雑誌編集記者として働いた後、渡米。ミシガン州の地元米新聞社でインターン記者として働き、中絶問題の記事でミシガン・プレス・アソシエーションのフィーチャー記事賞を受賞した。その後独立し、ネイティブ・アメリカンの取材などに没頭。ボストン大学大学院を経て、イリノイ州のノースウェスタン大大学院でジャーナリズムを専攻。カリフォルニア州ロサンゼルスの米新聞社での記者を務め、フリーランスジャーナリストとして活動している


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