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大飯原発の地元では不満が鬱積
再稼働問題で深まる政府の迷走

週刊ダイヤモンド編集部
2012年5月7日
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関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働問題が大詰めを迎えた。野田佳彦政権は再稼働を「妥当」と判断し、福井県など地元に協力を要請したが、政府に対し、周辺自治体や与党内からも異論が噴出している。今、立地自治体は国の動きをどう眺めているのか。国策に翻弄される地元を訪ねた。

大飯原発3、4号機の再稼働を前に地元の緊張感は高まっているが、政府の動きは鈍い

 “夢の大橋”の向こう側に垂れ込めた重く薄暗い雲が、地元の心情を代弁しているようだった。

 福井県西部の中心都市、敦賀市から車を走らせること1時間半。おおい町に入ると、日本海にまたがる巨大な橋が視界に飛び込む。

 長さ743メートル。「青戸の大橋」という名のこの海上橋は大飯原子力発電所の建設前の1973年に整備された。原発のある大島半島東部は主だった交通手段のない「陸の孤島」だったが、架橋により市街地とつながったことで活気を取り戻す。地元の人々は感謝を込めてこの橋を“夢の大橋”と呼ぶ。

 しかし、「原発推進」という国策に協力し、生活を維持してきた地元住民は再稼働を前に揺れている。

 「近隣市町には『おおい町には随分よい建物がある』と過激なことを言われる。しかし今、町内では倒産している会社もあって相当不安だ。大阪も滋賀も反原発を唱えているが、それだったらどれだけ雇用などを保障してくれるのか」

 小さな会議室に男性の怒りのこもった声が響き渡った。おおい町議会議員が4月末、地元住民向けに開いた報告会。原発再稼働に議題が及ぶと、男性が我慢ならぬとばかりに思いをぶちまけたのだ。

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