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スマートフォンの理想と現実

規制が見えてきたソーシャルゲームの高額課金問題
新産業として一定の枠組みを作るべき時期が来た

クロサカタツヤ [株式会社 企/株式会社TNC 代表]
【第25回】 2012年5月9日
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 5月5日付の読売新聞朝刊一面に、ソーシャルゲームの高額課金問題に関する規制の可能性について、詳細な記事が掲載された。

 連休中だったこともあり、明けた7日の株式相場では、ソーシャルゲームの代表的な銘柄であるグリーとDeNA(モバゲー)がストップ安。わずか1日で時価総額3000億円程度が吹き飛んだ。

 当初は事実関係の確認が錯綜し、「誤報ではないか」との見方も囁かれていた。しかし結果として、8日の閣議後の記者会見で松原消費者相は、景品表示法違反の可能性があると言及し、近く事業者や消費者に注意喚起する見通しを明らかにした。

 かれこれ半年近く、本件は水面下で燻っていた。しかしここにきて大きく事態が動き始めたといえる。こうした流れを受け、主観かつ傍観者としての見立てではあるが、本稿でも所感を整理しておく。

 なお本稿は、従前の週刊ダイヤモンドに掲載された本件に係る記事とは何ら関係がなく、また本稿が週刊ダイヤモンドやダイヤモンド・オンラインの意見を代表するものでもないことを、改めて表明しておく。

問題の構造

 まず前提として、巷では「グリー問題」とも称されているが、問題の構造としてはソーシャルゲーム業界の多くが何らかの対応を迫られているものであり、必ずしもGREEに限った話ではない。

 では何が問題とされているのか。具体的には、以下が主な論点となる。

1)いわゆる「ガチャ」に起因する射幸性の高いゲームの在り方
2)オークションサイト等を経由した事実上の違法とばく化
3)未成年の被害拡大(高額請求、未成年略取等の従前からの問題)

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クロサカタツヤ[株式会社 企/株式会社TNC 代表]

1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。


スマートフォンの理想と現実

2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビジネスモデル等、様々な観点からその可能性と課題に迫る。

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