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入門 ブランドで競争する技術
【第1回】 2012年5月31日
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河合 拓 [ハンズオン型 経営コンサルティング会社 ジェネックスパートナーズ(旧ジェミニコンサルティング)取締役 シニア・パートナー]

「商品名」と「ブランド」の違いがわかりますか?

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『ブランドで競争する技術』入門編の短期連載。その第1回は、シンプルな質問からはじめます。みなさんは、「名前(商品名や社名)」と「ブランド」の違いについて考えたことがありますか?

「名前」と「ブランド」の違いとは?

 みなさんの会社が扱っている製品や商品についている表記は、「名前」でしょうか。それとも「ブランド」でしょうか。そもそも、その違いについて考えたことがあるでしょうか?

 たとえば、大人気のデジカメ。みなさんも一家に1台(最近では1人1台)は持っていると思います。家電大手のパナソニックは「LUMIX」を製造・販売していますが、LUMIXコンパクトデジカメのラインナップには、あのドイツのカメラの名門「ライカ」(LEICA)のデジカメとうり二つの機種があります。カタログを見るとスペックも一緒。

 実は、このライカのデジカメは、パナソニックがOEM(他社ブランドの製品を製造すること)で製造しているのです。しかし、インターネットで両社の製品価格を比較してみると、ライカのデジカメは、本家本元パナソニックの製品に比べて2~3倍の値段で売られています。

 このことについて、あるインターネットの価格比較サイトで、盛んに議論がなされていました。パナソニック製のライカを買った消費者が、「ライカ製だと思っていたのに、がっかりした」と発言していました。一方、別の消費者は「ライカの基準をクリアしていれば、パナソニックがつくっていようがライカはライカだ」と発言していました。

 みなさんはこの議論についてどう思いますか。

 製造元は一緒なのに、表記が違うだけで値段は数倍も違う、という現実。このとき、「がっかりした」と発言している消費者は、商品を表す表記そのものに価値があると感じているのでしょう。「がっかりしない」と発言している消費者は、表記でなく商品そのものに価値があると考えているのではないでしょうか。そして、「がっかりした」と発言している消費者に対しては、商品の単価を上げながら少量販売するビジネスができそうです(これについては、本コラムの第2回目でより詳しく述べます)。

 パナソニックという社名は元々、世界化が進んだ(旧)松下電器産業という会社が、「松下」「ナショナル」「パナソニック」というバラバラの表記を世界で統一し、「パナソニックだったら安心だ」とか、「パナソニックの製品が好きだ」というファンを増やすための改革だったといわれています。

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河合 拓 [ハンズオン型 経営コンサルティング会社 ジェネックスパートナーズ(旧ジェミニコンサルティング)取締役 シニア・パートナー]

小売業、商社など流通、卸売業全般にわたり、事業戦略策定と実行支援など数多くの成果実現の実績を持つ。コンサルタントとして11年の経験を有し、それ以前に総合商社にて繊維・アパレルビジネスに9年間従事。欧米、アジア全域にわたり海外営業を経験。専門誌を中心に執筆多数。政策学校一新塾(大前研一創設)の卒塾生であり、現在、講師(2003年~2012年)、および、政策指導、社会起業アドバイザーを務める。

 


入門 ブランドで競争する技術

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