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「引きこもり」するオトナたち

精神疾患への偏見、差別は本当になくなるか
反対声明も出た「こころの健康基本法」法定化の波紋

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第111回】

 「こころの健康」を取り戻すための法制化の動きが具体化している。

 これまで「心に疾患がある」などと言うと、何かと誤解や偏見、差別的な目で見られることも少なくなく、そうした空気が本人や家族を地域に埋もれされる一因にもなってきた。

 そんな中で、個人の尊厳や精神的に充実した生活の営みを尊重する「こころの健康基本法」の制定を求め、「引きこもり」「精神疾患」などの当事者や家族、関係者など約230人が6月7日、衆議院第二議員会館で集会を行い、72万人分の署名を国会へ提出した。

 こうした動きを受けて、超党派の国会議員でつくる「こころの健康推進議員連盟」(会長・石毛鍈子衆院議員)は、今国会会期中の法制化を目指し、同法案の骨子をまとめた。

 しかし、(社)日本精神科病院協会などからは「既存の関係法の屋上屋を重ねるものだ」という反対声明が出されるなど、「こころの健康」を巡っては、今後も議論が予想される。

 集会を主催したのは、(社)「全国精神保健福祉会連合会」(川崎洋子理事長)や、NPO法人「全国引きこもりKHJ親の会・家族会連合会」(池田佳世理事長)などの5団体でつくる「こころの健康基本法の法制化を求める市民の会」。賛同団体には、全国の約130団体が名を連ねている。

 会場には、50人ほどの超党派の国会議員(秘書も含む)が駆けつけ、立ち見の参加者であふれるほどの熱気に包まれた。

「誰にも相談できず、死にたい気持ちに…」
当事者、家族たちの悲痛な叫び

 「小さい頃から、喘息が重くて何回も死にかけたり、病棟で友人が亡くなったりする経験をしてきて、思春期は本当につらかった。ずっと死にたかったのに、死にたいって、誰に言っていいのか、わからなかったんです」

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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