銀行、プライベート・エクイティ(PE)・ファンドを経てマネックスグループ入りしてから約10年、4月1日にマネックス証券社長に就任した清明祐子氏に、これまで手掛けてきたビジネスと今後の抱負を聞いた。

――振り出しは三和銀行(現三菱UFJ銀行)ですね。

マネックス証券社長清明祐子氏Photo by Jun Takai

 UFJ銀行になる前の最後の三和銀行時代に入行しました。大阪・梅田支店に配属され、法人営業として40~50社を担当しました。今にして思えば、この3年間が私のビジネスの原点といえます。

 当時の三和は前向きな営業集団でしたが、ただ稼げばいいではなくて、お客さまを大切にする風土がありました。まずはお客さまからご支持を頂き、その結果として数字がついてくる、ということを徹底的に学びました。

 その後、東京本部の事業金融部、今でいうストラクチャードファイナンス部に異動し、不動産ファイナンスなど既存のファイナンスではなく、特殊なファイナンスを手掛けました。具体的には、証券化や再生ファイナンスといった不良債権ビジネスなどです。