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河尻亨一のデジタル・クリエイティブReview
【第4回】 2012年6月28日
著者・コラム紹介
河尻亨一 [元「広告批評」編集長/銀河ライター主宰/東北芸工大客員教授]

そのクリエイティブは、
どんな成果やハッピーをもたらしたか?

カンヌ国際クリエイティブ祭は、こう問いかけた

2012年6月17日~23日、南仏カンヌにて“Cannes Lions”(正式名称:“Cannes International Festival of Creativity”)というクリエイティブ・フェスティバルが開催されていました。私は取材のため現地入りしていましたので、今回はその模様をレポートするとともに、最後に関連記事をいくつかご紹介したいと思います。

お国柄が際立った
2012年のカンヌ

メイン会場の風景。ここでセレモニーが開催されアワードの表彰を行う
Photo:gingalighter

 カンヌといえば映画祭のイメージが強いのですが、Cannes Lionsも60年近い歴史を持つ世界最大の広告とマーケティングの祭典であり、その名の通り「クリエイティブ」を核にしているところがポイントです。

 カンヌには毎年この時期、世界中から数多くの広告業界関係者が集います。会期中は連日、注目のセミナーやワークショップ、作品上映等がスケジュールビッシリで行われるだけでなく、計15の部門に寄せられた膨大なエントリーの中から、各カテゴリーのグランプリを始めとするさまざまなアワードを選出しています。

 つまりここでは、世界の優れた“デジタル・クリエイティブの事例”と、それのもたらす“ユニークなブランド体験(成果)”の数多くを目の当たりにできるだけでなく、それらのプロジェクトに携わったクリエイターやマーケティング担当者の生の声に触れ、それに対するオーディエンスのリアクション(共感度)も肌で感じることができます。

 そこには受賞結果だけからは読み取れない“文脈”が存在するわけですが、いずれにせよ、デジタル・クリエイティブのトレンドを把握し、今後のマーケティングのヒントを得る上でこの上ないイベントといえるでしょう。

 独自カルチャーをバックボーンに持つ、各国のお国柄がうかがい知れるところも興味深いものです。エントリー作には世界やその国の経済情勢までも反映されます。

 日本はサイバーやデザイン、仏伊はポスター・雑誌系、中国はアウトドア、英はフィルム(映像)、南米はPRやプロモーション、ダイレクト、米はオールラウンドに強いなど、各国の“長けた手法”も見て取れます。

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河尻亨一 [元「広告批評」編集長/銀河ライター主宰/東北芸工大客員教授]

1974年、大阪市生まれ。99年、早稲田大学政治経済学部卒業。お茶の水美術学院講師を経て、2000年より雑誌「広告批評」(マドラ出版)に在籍。08年、編集長就任。10年、同社退職後、雑誌・書籍・ウェブサイトの編集、企業の戦略立案およびPRコンテンツやイベントの企画・制作を手掛けるほか、講演活動なども行っている。


河尻亨一のデジタル・クリエイティブReview

ITツールの進化によって、デジタル・クリエイティブはより精緻に、よりリアルにとその表現力を上げています。これまで体験したことのない感動をデジタルで実感できる時代には、どんなコミュニケーションが可能になるのでしょうか。元「広告時評」編集長の河尻亨一氏がナビゲートします。

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