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週刊 上杉隆

国民注視のなか露呈した野田総理の「記者会見崩壊」

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第4回】 2012年6月28日
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 火曜日、消費税法案が衆議院を通過した。その直後に行われた首相会見、その内容を聞いて、筆者は途方に暮れている。

 それらはきっと、多くの人々にとってはどうでもいい些細なことかもしれない。

 しかし、長年、国会、とりわけ官邸を取材し、メディアの問題について考えてきた筆者からすれば、それらは簡単には看過できないものだ。

 きっとその指摘の一部は、読者のみなさんにとっても、現在の民主党政権への不信につながるものだし、野田政権への根源的な疑念が増幅する象徴的なものであるに違いないと考える。

 ということで、今回のコラムではあの「総理会見」について、筆者の疑念を記しておこうと思う。

野田総理がまず口にした
感謝の言葉は誰に?

 〈本日、社会保障と税の一体改革の関連法案が衆議院で可決をし、通過をすることができました。力強くお支えをいただいた連立与党の国民新党の皆様。そして、お互いにこの国のために譲り合うところは譲り合う形で、3党合意という大変重要な成案をまとめさせていただいた、御協力をいただいた自民党、公明党の皆さん。また、御賛同いただいた、たちあがれ日本の皆さん。こうした皆様のお陰でございました〉(首相官邸HP 平成24年6月26日 野田内閣総理大臣記者会見より)

 これは、衆院での消費税法案が可決した直後の野田首相の首相官邸で会見の冒頭の言葉だ。

 筆者はこの言葉を聞いた瞬間に、首相が視野狭窄に陥り、それをアドバイスする人物が官邸周りにいないことを直感した。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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