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インキュベーションの虚と実

自分の“素”を意識し、自分を見失うな!
起業家が陥るタヨル君、イノシシ君、ヨロイ君とは

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第7回】 2012年7月23日
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 一人ひとりがどう生きるかは個人の勝手だ。それにあれこれ言うのは「大きなお世話」だろう。だが、第6回で取り上げたLinkedIn会長、リード・ホフマン氏の話は一般向けだったが興味深かった。

 「事業は人なり」というが、スタートアップは起業家次第。事業の前に、事業とともに、自分を育てる。自分をインキュベートして成長させることに終わりはない。

 そこで、これをよい機会ととらえ、あえて「大きなお世話」かもしれないが、筆者の経験をもとに起業家個人のあり方について書いてみたい。

「永遠のベータ版」的な生き方
そして人のつながり

 おさらいを兼ねて、ポイントを整理し直してみよう。

 人生は意外なことが起こったり、思わぬ出会いがあったりするから面白い。しかし、効率よく人生を送ろうという考え方の人もいる。

 ホフマン氏は、いま見える目標に一直線で向かっていく人生よりも、紆余曲折の生き方を勧め、自分を「永遠のベータ版」として、資産(asset)、大志(aspiration)、市場環境(market environment)の三大要素で人生の舵をとれと言う(参考「スタートアップ! — シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣」(原題“The Start-up of You”)。

 ライフネット生命副社長岩瀬大輔氏は、「全て起こることには意味があって、つながっている。Connecting the dotsというスティーブ・ジョブズの言葉があるが、ひとつひとつがあって今がある」と語る。

 試行錯誤しながらもパッションを持って進んでいく人生から得るものは多く、回り道をしたように見えても、人生に無駄などはない。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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