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逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の21「天は長く地は久し」(老子)
老子的生き方で「ストレス爆発」を防ごう

江上 剛 [作家]
【第21回】 2012年7月31日
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 「ストレス爆発」が問題になっている。NHKの特報首都圏という番組で、これを防ぐ取り組みなどを特集して話題になっている。

 ストレス爆発とは、自分の中にストレスを溜めこみ、いきなり他人に向って爆発させ、攻撃に及ぶというものだ。最近、駅などで見ず知らずの人にホームに突き落とされたり、ナイフで刺されたりして被害に遭う人がいる。

 これらはストレス爆発の被害にあったのだ。

 もしストレスを爆発させないでいると、その人は心身が壊れてしまい、引きこもりになったりする。

 あるIT会社ではストレスのため休職者が十数名も出ていた。重大な経営問題だ。そこで古民家を借りきって、普段接触しない部署のメンバー数人で2泊3日の合宿をさせることとした。メンバーで一緒に食事を作り、食べ、飲み、語り合う。共同生活、共同作業を通じて、お互いを認め合うことで、ストレスが解消される効果を期待したプログラムだ。

 この結果、休職者はゼロになったという。

 先日、友人が子どもと話しながら歩いていると、突然、前から歩いてきた中年女性が「うるせぇんだよ! このガキ!」と、叫んだ。びっくりした友人は、慌てて子どもを抱え込んだ。子どもは恐怖に顔を引きつらせている。今にも泣き出さんばかりだ。

 中年女性は、血走った目で、ぶつぶつ言いながら通り過ぎて行った。

 友人たちが幸せそうに歩いている姿を見て、怒りが爆発したのだろうか。それ以来、子どもが散歩を怖がるようになったという。

天長地久

 3・11の巨大地震、津波、原発事故。人々は自分の生存を脅かされた。それに加えて消費税引き上げ、原発再稼働、不況、賃下げ、リストラ…。まったく先が見えない状況に、ストレスを溜めない方がおかしい。

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江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

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