日本マクドナルドをV字復活させ、8年連続で増収させた原田泳幸会長兼社長。増収ばかりが注目されるが、実は収益構造そのものにも大きなメスを入れていた。成長はいつまで続くのか。
2003年、日本マクドナルドホールディングスの既存店売上高は7年連続で減少し、どん底にあった。
しかし、04年に原田泳幸会長兼社長が就任すると急回復。以来、マクドナルドは8年連続で既存店売上高が前年を割ったことがない(図1)。
既存店とは、その年に新規開店した店を除いた店舗のことで、外食や流通産業において、前年の成績と比較する際に用いられる。
客がカウンターで注文してから作り始めるシステム「メード・フォー・ユー」の全店への展開。質、サービス、清潔さの向上の徹底などを矢継ぎ早に実施。
味や清潔さという、基本を忠実に磨くことで支持を獲得、既存店売上高を伸ばしてきたのだ。年々縮小している外食業界にあって、成長を続けていることは、驚異的といえる。