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ソーシャルメディア×事前期待のマネジメント
【最終回】 2012年8月24日
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柴崎辰彦 [富士通株式会社 戦略企画室長]

買う前にファンにしてしまう5つの法則

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法則1:ターゲットとなるお客様像をイメージする

 まず、自身のお店や企業のターゲットとなるお客様像をイメージしてみることが重要です。

 ここでお勧めなのは、ペルソナの活用です。ペルソナとは、架空のお客様像のことです。ターゲットとするお客様のプロフィールを設定することで、ターゲットとなるお客様のイメージを共有できるようにするマーケティング手法です。

 筆者は、ペルソナの効果には、3つあると考えています。まず、1つめはチームなど複数人での組織対応時に、お客様像のイメージを共有して対応しやすくなることが挙げられます。

 2つめは、お客様がどのようなことを考えて、どんなアクションを起こすのかといったお客様の行動パターンを想像しやすくする効果があります。たとえば、モノやサービスといった商品に関する情報の取得、商品の購入、商品の利用、アフターサービスといったプロセスでそのお客様がどのような行動パターンを取るのかをイメージしやすくなります。

 そして3つめは、ペルソナの設定方法によっては自社のモノやサービスのマーケットにおける新たなポジションを検討することも可能だと考えています。

 ペルソナの作成には、厳密には裏づけとなるデータが必要だといわれています。つまり、お客様の属性として年齢や収入、家族構成などをもとにサンプルとなるお客様を抽出してアンケートや面談によって必要な情報を聞き取るのです。定量的な情報と定性的な情報をもとにペルソナをつくり上げます。そしてペルソナのプロフィールを記した紙にはイメージするお客様の写真をつけると、より具体的になります。

 しかし、ここまで厳密につくり上げなくても、簡易な方法でまずはペルソナをつくることも可能です。たとえば、筆者は、お客様向けのセミナーの来場者をイメージするために簡単なペルソナを作るようにしています。想定される来場者層から経営者層や情報システム部門層、現場部門層のようなざっくりしたイメージで設定するだけでも十分効果があります。

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    柴崎辰彦 [富士通株式会社 戦略企画室長]

    1964年東京都生まれ。1987年立教大学 文学部 心理学科(産業心理、消費者心理)卒業。1987年富士通株式会社に入社。国際ディジタルネットワークビジネス、テレカンファレンスビジネス、CTIビジネス、CRMビジネスなど数々の新規ソリューションビジネスの立上げに従事。CRMビジネスでの経験を踏まえ、2009年頃からサービスサイエンスの研究と検証を実践中。現在、同社のシステムインテグレーション部門戦略企画室にてコミュニケーション創発サイト「あしたのコミュニティーラボ」を立ち上げ、オープンイノベーションを実践中。(社)情報処理学会、(社)日本情報システム・ユーザー協会、大学等での講演および論文掲載多数。


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