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野口悠紀雄が探る デジタル「超」けもの道

Gmail時代のメール作法

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第14回】 2008年2月25日
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 一般に、「検索」は、つぎの3つの条件を満たす必要がある。

 (1)第1は、「目的のものを必ず引き出せること」。つまり、「検索してヒットした対象に、目的のファイルが含まれること」である。当然のことながら、これはどうしても満たされなければならない条件だ。

 (2)第2は、「目的のもの以外が引き出されないこと」、つまり、「検索でヒットした対象には、目的のファイル以外は含まれていないこと」である。これを前回では「雑音が少ないこと」と表現した。これは、どうしても必要というわけではないが、できれば満たされていることが望ましい条件である。

 (3)さらに次の条件が満たされていれば、もっと望ましい。つまり、「保存したかどうか確実に覚えていないものについても、なんらかの手がかりが得られること」。また、「目的ファイルが存在していなければ、そのことが確認できること」である。つまり、「不存在」の証明ができることだ。目的物が存在しないのは悲しいことだが、「存在しない」と確定できれば、捜索に無駄なエネルギーを使わず、別の対処法を考えることに専念できる。

 すでに存在している検索対象について上記の条件を満たすために考えるべきは、検索語と検索方法の選択だ。つぎのことはほぼ自明であり、多くの人が日常的に実践しているだろう。

 (1)の条件を満たすために、一般的な言葉を用いる。また、「曖昧検索」やOR検索を用いる。「大文字小文字の区別」「句読点などのあるなし」などは無視する検索とする。

 (2)の条件を満たすために、固有名詞(とくに人名)を用いる。また、「一致検索」やAND検索を用いる。

 以下では、「あとからの検索のために、メールのタイトルあるいは本文をどのように書くべきか」という問題を考えることとしよう。

メールのタイトルや本文に
規則性を持たせる

 前回では、自分宛のメモファイルに「あああああ」という記号をつけておくことを提案した。これは、上記の(1)(2)どちらについても有効な方法だ。

 これと同時に、日常のメールのやり取りにもある種の規則性を持たせておくと、あとから検索しやすくなる。私がこのことを見出したのは、雑誌原稿ゲラのPDF検索が契機である。幸いなことに、このメール群には規則的なタイトルが付けられていた。このため、「担当編集者の名」と「PDF」という言葉でAND検索をすると、必要なものだけが自動的に日付順に並んだのである。

 この経験から、日常的なメールのやりとりにも、ある程度の規則性を持たせておけば、あとからの検索に便利であると認識した。たとえば、PDFファイルを送るときには、PDFという言葉を、タイトルまたは本文に書いておくこと。また、PDFの内容を本文に簡単にメモしておくこと。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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