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組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

評価が高いのになぜステップアップできないか?
日本企業で「評判の良い社員」が重視されない理由

――処方箋⑦「評判重視」の人材雇用戦略へシフトせよ

渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第7回】 2012年9月5日
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サッカー日本代表の躍進に見る
決して侮れない「評判」の効用

 筆者は30年来のサッカーファンである。

 小学校の頃、まだ実業団の時代のフジタ対三菱の試合を見に行ったり、当時まだ選手だった釜本邦茂氏のサッカー教室に夢心地で参加したりしていた。Jリーグ発足当時は、観られる試合は欠かさず全試合観ていたし、試験があろうが仕事があろうが、テレビのワールドカップ中継には昼夜を問わずかじりついていた口である。

 そんな私のようなおじさんサッカー好きにとっては、最近の日本選手の活躍ぶりは、にわかには信じがたいくらい眩しく映る。

 マンチェスター・ユナイテッドに所属する香川真司選手は、世界最高峰リーグと呼ばれる英国プレミアリーグで、上々の滑り出しを見せた。彼はセレッソ大阪(Jリーグ)→ドルトムント(ドイツ・ブンデスリーガ)、マンチェスター・ユナイテッド(英国プレミアリーグ)と順調にステップアップし、その才能にさらに磨きをかけている。

 同じく世界最高峰リーグの1つ、イタリアセリエAの名門インテルに所属する長友祐都選手も、明治大学→FC東京(Jリーグ)→ACチェゼーナ(イタリア・セリエA)→インテル(イタリア・セリエA)とステップアップした1人だ。

 それ以外にも、名古屋グランパスエイトからオランダVVVフェンロを経てプレミアのサウスハンプトンに移籍した吉田麻也選手など、多くの選手が「ステップアップ」している。

 世界的に注目を浴びるプロスポーツの世界では、このようなことは珍しくないが、日本人がこのステップアップ・プロセスに当たり前のように乗る時代が来ていることは、筆者は注目に値すると思っている。

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渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

職場で「不快感」を訴える社員が急増している。成果主義的な評価制度を導入する企業が増えたことにより、チームワークよりも自分の業績を重視する社員が増え、「ギスギス職場」が生まれているからだ。一方で、年功序列と終身雇用が崩壊しつつある職場では、職場の「世代間ギャップ」もかつてなく広がっている。こうした職場は結束やコミュニケーションを失い、社員の不快感は増していく。職場の不快感を取り除くには、制度的な「仕組み」を導入するだけでは不十分だ。部下1人1の「心」に効く、メンタル・マネジメントの方法論を上司が体系的に理解しておく必要がある。この連載では、日本の職場で起こりがちな「不快感」の臨床例を毎回わかりやすく紹介し、それを解決するメンタル・マネジメントの方法論を、社会心理学的な視点を織り交ぜながら、詳しく解説していく。

「組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」」

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