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「今が買い時」に乗せられるな!
2010年マンション価格はここまで下がる

吉崎誠二 [ディー・サイン不動産研究所所長、不動産エコノミスト]
【第5回】 2010年2月1日
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 「今、マンションは『買い時』なのか?」

 こうした質問をよく受ける。価格的には今が底なのか。あるいは、これからもっと下がるのか――。マンション購入希望者なら、誰しもが気になるところだ。

 マンション開発は1つあたりのプロジェクト規模が大きいため、日本経済に与える影響が大きい。今回は、そんなマンション業界の半年先をよんでいきたい。 

“あの穴吹工務店”まで倒産!
マンションディベロッパーの苦境

 一昨年から昨年にかけて多くのマンションディベロッパーが倒産した。特に新興系のマンションディベロッパーを中心に厳しい経営環境が続いた。その中でも日本総合地所、モリモトなど大手と呼べるほどに成長した企業までもが、会社更生法を適用された。そして、昨年の11月には2007年の供給戸数1位、2008年3位だった強者デベロッパーである穴吹工務店が倒産した。

 穴吹工務店は地方都市や郊外地域に強く、ファミリー向けのオーソドックスな間取りや価格において、顧客から支持を受けていた。経営陣の内紛、資金繰り、銀行との融資の問題など、主たる会社更生法適用の理由はさだかではないが、“あの穴吹工務店までも、ついに!”と業界内外から驚きの声が聞こえた。

 私が責任者を務める船井総合研究所 Real Estate チームが日々更新している、住宅・不動産業界トピックスを中心に掲載しているブログにおいて、穴吹工務店会社更生法の申請について、記者発表の数時間前に掲載したところ、アクセスが殺到。そして、その影響について、数日間に分けて掲載したが、どれも反響が大きかった。 

ピーク時の36%にまで
落ち込んだマンション市場

 首都圏(1都3県)のマンション供給戸数は05年以降、減少し続けている。不動産経済研究所によると、06年が7.4万戸、07年が6.1万戸、08年が4.3万戸、そして昨年(09年)はついに3.6万戸(前年対比16.8%)にまで落ち込んだ。09年の数字は、後半若干持ち直しての数字であり、上期の数字は特に悪いものだった。最高値を記録した2000年9.5万戸の37%という実績だ。

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吉崎誠二 [ディー・サイン不動産研究所所長、不動産エコノミスト]


早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学博士前期課程修了。船井総合研究所上席コンサルタント・Real Estateビジネスチーム責任者を経て、現在、ディー・サイン不動産研究所所長に就任。不動産関連企業・ハウスメーカー・設備関連メーカーなどを中心にコンサルティングを行う傍ら、不動産エコノミストとしてデータ分析、一般・投資家・企業向けの講演を多数行う。著書に『2020年の住宅・不動産市場』(朝日新聞出版)『「消費マンション」を買う人 「資産マンション」を選べる人』(青春出版社)など9冊。連載はダイヤモンド・オンラインをはじめ、各種媒体に月間6本を担当。オフィシャルサイト&ブログ http://yoshizakiseiji.com/blog/

 


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不透明な経済状況が続き、半年先の景気を読むことさえ難しい日本経済。この連載では、様々な業界やテーマで活躍する船井総研の専門コンサルタントが、業界別に分析し、半年先の景況感を予測していきます。

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