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環境問題と高齢化問題をまとめて解決?!
「使用済み紙おむつ」が「資源」に変わる!

――紙おむつを燃料に変える新技術(株式会社スーパー・フェイズ)

見山謙一郎 [立教大学AIIC特任准教授/フィールド・デザイン・ネットワークス代表]
【第2回】 2008年11月26日
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 「使用済みの紙おむつが、燃料になる!」

 はじめてこの話を聞いたときは、本当に驚きました。

 皆さんも使った後の紙おむつは、ゴミになるイメージしか思い浮かばなかったのではないでしょうか。私も子育てで紙おむつを使った経験があります。忙しい中子育てをするものにとって、こんなに便利なものはありませんが、ゴミに出すと重くてかさばる上に悪臭までするということで、捨てるたびに後ろめたさを感じたものでした。

 これから日本は、少子高齢化の時代を迎えます。紙おむつの統計を見てもその状況は現れていて、2010年には大人用紙おむつの生産量が、幼児用のそれを上回るそうです【図1】。子育てを経験した人が感じる後ろめたさを、ほぼすべての人が感じる時代になるといっても過言じゃないでしょう。

【図1】
紙おむつの「生産量実績」と「見通し」

 でも、そんな紙おむつ(しかも、使った後のあれです)を、破砕→発酵→乾燥→滅菌という工程を経て、燃料(RPF*)として生まれ変わらせるという画期的な技術が開発されました。

(*)RPF
 Refuse Paper & Plastic Fuel の略称であり、主に産業系廃棄物のうち、マテリアルリサイクルが困難な古紙及び廃プラスチック類を主原料とした高品位の固形燃料。【出所:日本RPF工業会

紙おむつから再生燃料へ

 言うならば、環境問題と高齢化問題をまとめて解決するというもので、何とも興味深い技術です。

「紙おむつ」に賭けた人生!?

 この技術を開発したのは、団塊の世代の人たちが立ち上げた株式会社スーパー・フェイズというベンチャー企業です。この会社の木村幸弘社長は、今年還暦を迎えられた方ですが、この方の経歴が何とも面白いのです。

 若かりし頃は、空間デザイナー、照明デザイナーとして活躍され、写真スタジオのはしりである代官山スタジオや、名古屋セントラルパークのモニュメントなどをデザインされ、日本初のディスコであるメビウスの仕掛け人の1人でもありました。また、その後はモータースポーツのマネジメントを手がけられ、モータースポーツ界に新しい風を吹き込んだ方としても知られています。

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見山謙一郎 [立教大学AIIC特任准教授/フィールド・デザイン・ネットワークス代表]

1967年生まれ、埼玉県出身。90年立教大学法学部を卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)に入行。05年立教大学大学院ビジネスデザイン研究科修了(MBA)。同年10月に三井住友銀行を退職し、Mr.Childrenの桜井和寿等が設立したNPOバンク(ap bank)に理事として参画。09年2月に株式会社フィールド・デザイン・ネットワークスを設立し、代表取締役に就任。企業や金融機関に対する戦略・企画コンサルティングを行う。専門は、循環型(環境)ビジネス、ソーシャルビジネス、BOPビジネス及びファイナンス。立教大学AIIC「立教グラミン・クリエイティブラボ」副所長。多摩大学経営情報学部非常勤講師。
☆ご意見・お問合わせはこちら  ☆Twitterアカウント:ken_miyama


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